断腸亭料理日記2004

飯田橋・中華そば・しる幸

3月10日(木)夜
飯田橋という橋は、新しい。
明治になってからできた橋である。

このあたりから外濠を渡るには、現飯田橋駅西口の
牛込御門か、日本橋川の合流地点の手前にかかる
小石川御門(現小石川橋)であったようである。

従って、目白通りもない。

江戸のこのあたりは麹町、駿河台などと同様に、
旗本屋敷の立ち並んでいた区域である。
また、九段下側に町屋もあり、飯田町といった。

明治に入り、麹町区になる。なんとなく、地域的には、
麹町よりは、神田、のイメージである。

このあたりの、日本橋川沿いは、再開発が行われ、
前からあったが、エドモントホテルや、
「iガーデン」が2003年にでき、随分きれいになった。
(iガーデンを抜け、日本橋川を渡ると、三崎町。
あの、路麺界の至宝、とんがらしがある。)

この、「iガーデン」には国鉄の飯田町貨物駅があった。
(JR貨物に引き継がれ駅自体は、なんと、
1998年まで営業していたという。)

古くは中央線の前進である甲武鉄道の駅であった。
神田まで延びる前、もともとは、
ここ、飯田町が始発であったようである。
これも、ちょっと発見である。

飯田橋商店街のページ(貴重な、昔の地図、写真など豊富で
筆者などには、楽しいページ。まさに、この町に歴史あり、である。)

さて、前置きが長くなってしまった。
しる幸である。以前から、来ようと思っていた。
今日で2回目。
先週来ていたのであるが、書いていなかった。

様々な媒体でも、紹介もされているようである。
ここに店を開いたのは、昨年5月と新しい。

場所は、飯田橋駅東口、ガード側、目白通りを九段下方向に、
信号三つ目。右側。路地を入る。
表通りから見えるので、気が付かない、ということはない。

小父さんと、小母さんお二人。
比較的、中は狭い。

夜は、すいている。

初回は、ノーマルなしょうゆと半チャーハン。

噂通り、チャーシューは濃い目の味付けで柔らかく、うまい。
ラーメンのスープは筆者の好みからすると、ちょっと、
しょうゆの味が立ち過ぎの印象であった。
ノーマルなしょうゆは、難しいものである。

筆者のしょうゆラーメンの味の基準は、元祖恵比寿
である。元祖恵比寿はバランス取れた、傑作である。

また、メンマの味も濃い。

濃い味好みの筆者には、よい。

また、チャーハンも味も期待通り、濃い。

さて、今日は、塩にしてみた。

これは、よい。
鶏がベースという。
澄んだスープで、塩味も濃い目であるが、なかなか、うまい。
さっぱりとして、旨みも深い。

今日も半チャーハンも一緒。

今の、ひねり過ぎの、東京ラーメン事情からすると、この店、
とても素直な味であると、言えよう。

いろいろ考えずに、肩肘張らず、安心のできる味。
夜、ついふらふらと、寄ってしまう。

腹も一杯。

こういうところが、通える味なのかもしれない。

(半チャーハンでなく、今度は普通盛にしてもよいかな。)




TEL : 03-3221-0414

住所 : 〒102-0072 東京都千代田区飯田橋1丁目8−7




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