断腸亭料理日記2004 池波正太郎レシピ

鬼平・軍鶏鍋2004冬

12月4日(土)夕食
夕刻、妻が買い物に出る。
なにがよいかと聞かれたので、
鍋はどうか。

軍鶏鍋か、ねぎま、などよい。

まぐろほほ肉でもあれば、ねぎま。
なければ、軍鶏。

御徒町吉池にもなかったようで、
軍鶏になった。

何回も書いているが、軍鶏鍋はご存知、池波正太郎レシピ。
言わずと知れた、鬼平犯科帳の相模の彦十の寄宿先、
本所二つ目の軍鶏鍋屋・五鉄のメニューである。

過去の日記 

昨年、前に書いたページがきっかけで、
朝日新聞AERAの池波正太郎特集で、
取材していただいたことがあった。

池波レシピのなかでも、最もポピュラーなものであろう。

↑この写真、その時のものである。(AERAさんには内証で・・・。)

さすがに、プロのカメラマン氏に撮っていただいたものは
きれいで、うまそうである。

記事

拙亭の定番メニューであり、また、何回も書いている。

特徴は、甘辛で、レバーなど、モツが入ること。
また、笹がき牛蒡と共に、煮る。

今日の軍鶏鍋。


(プロの撮ったものと比べると、歴然である。)

甘辛、である。
このため、イメージとしては、レバーと牛蒡の入った、鶏のすき焼きである。
そこで、通常は、このように、すき焼き用の鉄鍋を使い、
生卵につけて食べる。

レバーと書いたが、レバー以外にも、皮が必須である。
この鍋のポイントは、脂である。
皮から、たっぷりと脂が出て、これが、うまい。

そこで、入れる順番は、すき焼きの要領で、
鉄鍋を熱し、皮を入れ、脂を出す。
そこに、筆者の場合は、しょうゆ、酒、砂糖を直に入れ、
火が通りにくいレバーから入れていく。
写真に入っているボール状のものは、通称キンカンと言って、
卵黄の素になるもので、モツと、卵の中間的な味である。

いわゆる、普通の鶏肉は、入れても入れなくともよい。
入れるのであれば、後からでよい。

また、野菜は、笹がき牛蒡は必須であるが、
後は、これも、春菊かなにか(芹)一品でよい。

レバーは火が通りにくいが、煮過ぎも固くなって、うまくない。
早めに食べる。

皮などは、よく煮込んでも、うまいものである。

最後、余ったものは、卵でとじてもよいし、
そのまま、飯にかけるのも、うまい。

断腸亭流・鬼平軍鶏鍋である。


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