断腸亭料理日記2005

秋刀魚のすし

5月28日(土)夜

なにか、最近、日付が大分、実際の配信とずれてしまっている。

ネタ切れに苦しむよりも、
書くことが多いのは、書く側としては、よいことなのであるが、
逆に、溜まり過ぎてしまうのも、リアルの日付とずれてしまい、
ライブ感が、なくなるような気もしている。

そんなこんなであるが、これはやはり書いておきたいと思い、
一週前のものであるが、お許しいただきたい。

土曜日、第一食、ねぎどん、第二食、そばSeed`s
と、そばの連食。

なぜだかわからぬが、すしが喰いたくなった。

自宅で、魚のすし、を作る、となると、もっとも簡単な手、、。
何回か作っているが、秋刀魚(さんま)のすし、である。

冷凍庫に、1枚、秋刀魚の開き、があった。

これがあれば、OKである。

秋刀魚の開きは、自然解凍。

頭を落とし、骨を取り、いわゆる三枚におろした状態にし、
きれいに洗う。

水分を拭き取り、甘酢に漬ける。
甘酢は、酢に砂糖、塩、しょうゆも少し。ちょっと濃い目にする。
冷凍してあったものでもあり、よく漬けた方がよかろう。

この間に、米をとぎ、水に浸し、飯を炊く。
カタメ、モード、である。

本来、魚の押し寿司は、魚を開き、塩をし、一晩置き、
よく水分を抜いてから、酢に漬ける。

すし屋などでは、ここまで〆る、ということは、今、ほとんどなかろう。

しかし、筆者も生の鯵(あじ)や、鰯(いわし)、鯖(さば)などから
過去、〆(しめ)て、押し寿司などにしているが、どうしても、生臭さも強く、
また、鯖では、あたったこと、すらあった。

やはり、素人が作る場合、伝統的な方法で作った方が、
よい、ような気がするのである。
ちょうど開きになっている魚は、塩をして、一晩、という作業が
済んでいる状態。

そこで、開きを使って、押し寿司を作る、ということを思いついたのである。

漬けてから2時間ほど、水分のよく抜けた魚は、酢を吸いやすいのであろう。
生っぽい感じもなくなっている。

飯も炊けた。充分(15分ほど)蒸らす。

酢飯を作るのも、なかなか難しい。
べちゃべちゃ、と、まではいかないが、堅めに炊いた飯でも、
酢と合わせていると、柔らかくなってしまう。

合わせ酢を用意する。

お椀に、酢、砂糖、塩、気持ち、しょうゆ。
先ほどの魚を漬けた、合わせ酢と、ほぼ、同じ加減にしてみる。

一合分をボールに飯を取り、合わせ酢を入れ、換気扇を回しながらその下で、
しゃもじで、切るように、混ぜる。
団扇(うちわ)であおぐ、と、いうのとは、反対であるが
これでも、風は起きる。

飯台を使えば、水分が飛び、うまく仕上がるのであろうか。
木製の調理器具は、手入れをきちんとしないと、いけないので
面倒、かと思い、使っていない。

すし屋のようなシャキッとした、酢飯、とまではいかないが、
まあまあ、の酢飯になった。

さて、いままで、押し寿司の型を使ってきたが、拙亭の型は
妙に、大きく、1本分で、二合程度の飯を使ってしまう。

そこで、今日は、飯を減らすために、巻き簀(す)で、
巻いてみることにする。
光物を巻き簀で巻く。これは、天神下の一心
で、やっていたものである。

白状をすると、筆者、巻き寿司を自作するのは、初めてである。

巻き簀を広げ、さらに、上に、ラップを広げる。
のり巻きであれば、ここに海苔を置くが、魚を広げる。

その上に、酢飯、のり巻きであれば、具にあたる部分に
大葉を入れる。(瓜もみに使ったものが、余っていた。)

巻く。

力をかけると、左右に飯が出てくるが、これを押し込み、
再度、力を加え、巻く。

まあまあ、巻き物らしくなった。形は成功。

ラップごと、一口の幅に、切る。


どうであろうか、こんな感じである。

かなりよい具合である。
〆具合も、味の加減もよい。
酢飯も、まあ、よかろう。

うまかった。

どうも、筆者、このて、すし(ようは、駅弁のすし、である。)が好物である。

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