断腸亭料理日記2006

ぶり大根・白和え

10月9日(月)体育の日 夜

第一食、天丼を食い、午後、かなり久しぶりであるが、
天気もいい。そうだ、清島のプールへいこう!。

これは台東区営のプール。
なん年か前には、夏には比較的よくいっていたのだが
ここのところ、なんとはなしにいっていなかった。

温水プールであるので、いつでもやっている。

泳いでみたら、まったくの運動不足で、1000mも泳げない。

急に無理をしても、などと勝手な理屈を付け、一時間弱で出る。
まあ、運動などというものは、思い出したようにしても
効果などはなかろうが、とりあえず、爽快感のようなものはある。

帰り、プール前のスーパーに寄る。

昨日、味噌汁にした豆腐が余っていたので、
白和えでも作ろうかと思っていたのである。

買うものは、青物と、蒟蒻、油揚げ、で、ある。
青物は、春菊が安い。

鮮魚売り場を見て回ると、ぶりのアラが、安い。
大根も冷蔵庫にあるので、煮よう。2パックほど買う。

脱力した足で、草履を引きずって、帰る。

しばらく、休憩。

夕方、作り始める。

まずは、ぶり大根から。

切り方は、厚めの銀杏切り。

圧力鍋でいってみようか。

いろいろレシピを見てみると、大根は米のとぎ汁で、
下茹で、をすることになっている。
しかし、なぜそうするのか、あまり詳しく書いているものが
意外とない。
まあ、柔らかく煮える、うまく煮える、、ということのようでは、ある。

今日は、既に、飯は炊いてしまったので、とぎ汁は出ない。

今まで、下茹で、というのも、ぶり大根では、したことはなかった。
いきなり、ぶりとともに、煮ていた

下茹で、は、してみようか。
鍋に水を入れ、大根を入れ、効果のほどはよくわからぬが、
とぎ汁の代わりに、米粒を数粒、入れてみる。

加熱、加圧して、10分弱。
火を止め、20分。

この間に、湯を沸かし、ぶりの湯通し。
身側にゆっくりと掛け、身が崩れぬように、慎重に洗う。

白和え、も作り始める。

別に、湯を沸かし、豆腐、の湯通し。
すり鉢に入れ、すり胡麻も加え、よく混ぜる。

あ!、また忘れた。
豆腐は、裏漉すのであった。
仕方がない、目をつぶろう。
白味噌(西京味噌)を加え、味見。
具材を味濃くするため、これは、薄めで、止めておく。

蒟蒻、油揚げは短冊に切って、同じく湯通し。

以前の反省もあり、蒟蒻から、味付け。

しょうゆ、酒、砂糖で、味濃く絡める。
多少煮詰まり、色が付いてきたところで、油揚げも入れ、
煮ふくめる。

さて、大根の下茹で、は、終了。

かなり柔らかくなっている。
、、、ひょっとすると、またまた、加熱し過ぎ、、かも、
と、一抹の不安は抱きつつ、、。

ぶり煮込み用の昆布だし。

これも、今までは、水でやっていたが、
プロのレシピでは、昆布だし、あるいは、さらに鰹だしを
使うものもあった。
昆布だしにしてみよう。

昆布二枚ほどを使い、出汁を取る。

別の鍋に湯通しし、洗ったぶりを入れ、
大根も入れ、しょうがスライス、出汁、しょうゆ、酒、砂糖。
そこそこ、濃い目、気持ち、甘い方向。

点火し、煮立ったところで、弱火にし、アルミホイルで落し蓋。
大根が柔らかく、煮崩れの心配もあり、10分ほど。

仕上げに、みりん、を入れてみる。
(プロが、色よくするためにしていたような気がしたのだが、
効果のほどは、わからない。)

後は、余熱で、味をふくませる。

白和え、に、戻る。
春菊を茹で、冷水でしめ、ペーパータオルでよく水気を取る。
食感がなくなるので、絞らない。

蒟蒻、油揚げ、春菊をすり鉢に合わせる。

味見。OK。

盛り付け。

食べる。

白和え。
これは、よい。蒟蒻、油揚げの濃い味が、やはり、よい。
豆腐の裏漉し忘れは、ほぼ見た目の問題である。
味の大勢には影響は、ない。
うまい。

さて、ぶり大根。

初めて、下茹で、と昆布だしで煮るのを、
してみたのだが、どうだろうか。

確かに、いつも食べ慣れているものと随分と違う。
湯通しもきちんとやったせいか、
生臭さが少なく、大根もさっぱり。よくいえば、上品だが、
物足りないような気もする。

内儀さんも試食。
「大根が、イマイチ」。

うーむ。そうかもしれない。
ぶりは、プリプリに煮えて、うまい。
しかし、大根はいつもは、同時に煮ているため、
かなり長時間しょうゆで煮込んでいた。

これと比べれば、味が染みていない、ということは間違いない。
そしてやはり、下茹で、が、長かった、かも知れぬ。
極端にいえば、味が薄く、ただ柔らかい、、、だけ、、。

むろん、食べられないものではない、のだが、、。

しかし、下茹でする意味は、なんであろうか。
どうも、そのあたりを、理解していないのが、
根本的な原因のような気がする。

下茹でするということは、味をふくませる時間が少なくなる、
と、いうことであろう。その分薄くなる。
これは道理。

と、すると、より濃い味で、煮なくてはいけなかったのか。
それとも、大根は薄味であるものなのか。

今回の場合、ぶりは、うまい。
いつもの作り方だと、大根が、ぶりのだしを吸って、大根がうまい。
そういうような気もする。

筆者の、イメージとしては、ぶりはプリプリで、
大根も味濃く染みているのが、ベスト。
これは両立しないものなのか。

カンタンではない、プロのぶり大根。



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