断腸亭料理日記2010

茶碗蒸し

3月6日(土) 深夜

ねぎま、などを食べてから、
寝てしまった。

起きたら、9時前。
外出していた、内儀(かみ)さんが帰宅していた。

ごろごろしながら、TVを視る。

深夜、チューボーですよ!。
今週は、茶碗蒸し

視ていたら、食べたくなった。

茶碗蒸しは、日本料理では、
吸い物のかわり、などというようだが、
茶碗蒸しで、呑み直す、と、いうのもよいだろう。

なん度か作っている。

上は、成功した例だが、
失敗も実のところ、少なくない。

茶碗蒸しは、レンジでもできる、ことになっているが、
すが入り、モソモソのものができてしまったこともある。
(玉子から蒸して作る、プリンも同じである。)

入っているものは、同じはずなのだが、
結局、あのなめらかな食感ができなければ
なんの意味もない料理、と、いえるのかもしれない。

吸い物がわり、なので、出汁が大きなポイント、
で、あろう。

鍋に水を張り、昆布を二枚、いつもの量の倍、入れる。
ついでに、乾燥シイタケのスライスも、入れてみる。

冷凍庫に凍っている、鶏もも肉を解凍しておく。
海老も凍っているので、3〜4匹解凍。

百合根、などなくとも、
鶏と海老があれば、立派なもんであろう。

1時間。

そうだ、三つ葉、くらいは、あってもいいだろう。
思い立って、ハナマサに買いに出る。

蒲鉾でもと、さらに思い立ち、売り場にきてみると、
笹かまの安いのがあったので、これも。

帰宅。

昆布出汁は、2時間などともいっていたのだが、
1時間くらいでもいいだろう。

椎茸のスライスも入れたままで、一度加熱。
沸騰前に、火を止め、しばらく置く。

濾す。

椎茸は、具にもなるので、分けておく。
出汁がらの昆布は、一口に切り、しょうゆと
酢で、煮ておく。(これは、茶碗蒸しとは、
関係ない。煮詰めて、佃煮のようなものにする。
これがけっこううまい。)

出汁は鍋に戻し、再加熱。
煮たったところで、鰹削り節を投入。
これも、いつもより、たっぷり。

弱火にして、3分ほど。
火を止め、しばらく置く。

この間に、玉子を2個、ボールに割って、
よく腰を切る。

鍋の出汁を、濾す。
ここに、塩、薄口しょうゆ、みりん。
味見。
玉子が入るので、この時点では少し
薄めでもいいだろう。

これを冷水で冷やす。

荒熱が取れたら、130cc程度の出汁を入れる。
玉子と出汁の割合は、1:3〜1:4。

濃い方が、固まりやすいのだが、
茶碗蒸しは、できるだけ、薄い方が、なめらかに
仕上がる、ということらしい。
素人考えだと、濃い方がうまそうに感じてしまうが、
それと反対。よくよく考えてみると、あたり前である。
ゆるい方が、柔らかくなる。

鶏肉と海老は一口に切って、しょうゆをからめる。

茶碗蒸し用の茶碗に、具を入れ、玉子出汁を注ぐ。

二つ、のつもりだったが、具が多かったせいか、
三つできた。

蒸し器を用意。
沸騰させておく。

ここに、茶碗を置き、竹串を二本渡し、布巾をかける。
(実際には、手拭い。拙亭には、晒(さら)しのようなものは
ないが、手拭いであれば、山ほどある。)

ふたをして、再度点火。
強火で、2分、だ、そうな。

ふたを取り、様子を見る。
ちょっと揺らして、表面が膜を張っているような
状態であれば、OKらしい。

ここまでは、OK。

ここからは、弱火で、さらにふたを少しずらし、
8分。
(ためしてガッテン!、では、強火で4分。
火を止め、8分、だ、そうである。)

結局、茶碗蒸しのすが入る理由は、強火で急加熱すると
玉子が(?)、出汁が(?)、泡が立ち、出汁と分離し、
このまま固まり、すになる、ということであろう。

ゆっくり、じっくりと加熱する、ということに尽きるのか。

8分経過。


竹串を刺してみる。

あれま、まだだ。
中は固まっていない。

さらに2分。
まだか。

もう2分。

OK。

できた。
三つ葉も散らす。


ビールを抜いて、食べてみる。

これは、なかなか、よいぞ。
そうとうに、なめらか。

外で食べるものに、近いかもしれぬ。
出汁も濃く取ったのが、利いているかもしれぬ。

一つを平らげ、もう一つ。

別段、びっくりするものができたわけではないが、
茶碗蒸し、ちゃんとできれば、うまいもの。

とにかく、じっくり、ゆっくり、か。






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