断腸亭料理日記2010

松輪の鯖

10月10日(日)夜

さて。

引続き、日曜日。

天國で天丼を食って、銀座通りの歩行者天国を
ぶらぶら歩いて、四丁目の交差点まで。

歩行者天国は、随分と人が出ているが、やはり、
外国人、特に中国人が目に付く。
しかし、最近は、言葉を聞かないと、日本人なのか、
中国人なのか、韓国人なのか、ほとんどわからなく
なっているのも事実かもしれない。
服装など、見た目は、ほとんど変わらない。
(しかし、男性の場合、スポーツ刈り、というのか、
かなり短めの短髪の人が比較的多いように見受けられる。
あれはなんであろうか。流行っているのであろうか。
軍隊にでもいっていた人、であろうか、、。)

ともあれ。

銀座線に乗って、上野広小路で降りる。
ちょっと、吉池にでも寄って、魚をみようか、
で、ある。

腹が一杯だと、衝動買いをしなくてよい。
売り場を回ってみると、対面販売のコーナーの、
鯖。

鯖は吉池には、産地違いで、年がら年中あるが、
今日はなんと、松輪のものがあった。

松輪と、いうのは、神奈川県の三浦市。



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三浦半島の南端の沖で獲れ、松輪漁港に揚がる鯖が
松輪の鯖。

東京の近郊の鯖では、最もうまい鯖とされ、
鮨やでもブランド品。

もともと、ここで獲れる鯖は、黄金鯖などともいわれ、
物も違うようだが、最も違うのは獲れてからの、
流通を含めた、管理が違う。
鯖というのは足が速いというのは、昔から周知のことだが、
セリなどの時にも、水からあげずに扱っているという。
それで、うまい鯖が食べられる、ということのようである。

松輪の鯖は6月から11月が漁期で最もうまくなるのは、
8月からと、いうことだが、今はどうなのか、
わからぬが、私の場合、この吉池で松輪の鯖を見つけると、
ほぼ、迷わず買うことにしている。

一本、650円。

いつもは、自分でおろすが、今日は、
なんとなく、面倒になり、この場でおろしてもらう。
(むろん三枚に。)

帰宅。

おろしてあるので、出して、ざるにのせ、
両面に塩をふる。

これは比較的多め。

4時ぐらいから置いておき、、

、、、忘れていた。

6時半頃、夕飯の仕度をしていた内儀(かみ)さんが、
気が付き、これは、このまままでいいの?
と、いってくれた。

おおそうだ。
忘れていた。

2時間半は経っているので、よいだろう。
水で洗い流し、一度ペーパータオルで、
水気を拭きとる。

今度は、酢洗い。
パッドに酢を広げ、両面を洗う。

再度、水気を拭き取り、今度は、漬けるための
酢をパッドに用意。ここには、塩一つまみと、
砂糖一つまみ。

身を下にして、鯖を入れ、上から、乾かないように、
ティッシュをかけておく。


これで、1時間ほど。

1時間経過。
いいだろう。

刺身包丁で、切る。

塩をして、2時間半、だが、水分の抜けは少なく、
80%以上は、生である。

松輪のものだから、これでもいけるか!?。

皿にのせる。


(どうであろう。なかなかうまく切れているではないか。)

わさびじょうゆで食べてみる。

ふむふむ、さすに松輪、で、ある。
脂も適度にのって、このくらいの〆具合でも
なんら問題はない。

いや、問題がないどころではない。
そうとうに、うまい。
(ひょっとすると、この鯖は、生でも食べられるくらいか?)

こんな〆鯖なら、いくらでも、食べられる。

内儀さんと二人で、瞬く間に、
全部平らげてしまった。

うまかった。

やはり、松輪の鯖、ただ者ではない。





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