断腸亭料理日記2017

そば 二種

10月22日(日)午後

投票と台風が同時にやってきた。
ついでに、菊花賞もだそうな。

競馬は以前、オグリキャップの頃、追っかけていた時期
もあって、菊花賞の行われる京都競馬場にも
一度行ったこともあるが、いつしか離れ、
今はまったくわからない。

風邪で微熱もあるので、昼間はこの日記書き。

3時ごろ、ひと段落ついた。
腹も減った。

なにを食べようか。

冷蔵庫に、この前の「牛ぬき」の生そばと
少しだが牛肉の残り、さらに三つ葉も残っている。
これを片付けてしまおうか。

と、内儀(かみ)さんも食いたい、と、いう。

そばは一人前しかないし。

じゃあ、買いに出るか。

ついでに投票も。

例のステンカラーのコートを着込む。
これは黒い米空軍のもので、袖も丈も長い。

投票所は、旧小島小学校の台東デザイナーズビレッジ。
歩いて5分ほどだが、台風の雨風が強い。

投票を済ませて、スーパーライフにまわる。

一つは前回の、牛ぬきとして、もう一つ
別のつゆを作るか。
同じものでは芸がない。

とろろはどうであろうか。

専用に調味してもよいが、そばつゆに入れるだけでもよい。
それならば簡単。

せっかくなのて、長芋ではなく、大和芋にしよう。

値段も違うが、粘りがまるで違う。

帰宅。

牛ぬきは前回通り。
ただ、同じく冷蔵庫にあったなめこも入れてみる。
どこであったか、そばやで鴨せいろに入っていたのを
思い出した。

とろろは大和芋をおろすだけ。

あとは大鍋に湯を沸かし、そばをゆでる。

沸騰したところにそばを入れ、くっつかぬように
箸で回しながら、よく湯の中でほぐす。

強火。

吹いてきたら、弱火。

生そばはここらあたりから、30秒から1分弱でよい。
学生の頃、そばやでバイトをしていたので、
こういうことは直感的にわかる。

一応、一本取って、さっと水道水で冷し、口に入れ、確認。

OK。

すくに火を止め、ざるを用意。

流しのざるをそば湯を受ける容器の上に置き、
ザーッと、そばごとあける。

そば湯の容器は流しからよけて、
鍋にそばを戻し、水道の流水をぶっかける。

この段階はまだ鍋が熱いのて注意が必要。

鍋に水が溜まったら、再びざるへあける。

この繰り返し。
2回目からは水の中でそばを手でもみながら、ゆすぐ。
4回ほどか。

水を切る。

おもしろいのはそばの場合、水を切るくらいでよいこと。

例えば、中華麺の冷やし中華などは手でよく絞る。
こうしないと水っぽくて食べられない。

そばでこれをやるとおそらく、麺がつぶれてしまうであろうが、
兎にも角にも、絞らずともつゆが水っぽく感じるようなこともなく
食べられる。なぜであろうか。

ともあれ。

ざるにきれいに、並べる。

なん度か書いているが、これが意外と難しい。

基本は適量、一箸分、をつまみ上げて、
麺線を揃え、揃えたままざるの上に折りながら並べていく。

麺の量が多いうちはきれいに揃うのだが、
お仕舞いの頃になってくると短いのが混じり、
最後は短いのばかりになる。
これら半端が美しい盛りの障害になるわけである。
はて、プロはどうしているのだろうか。

ともあれ、盛り、終了。

つゆも、牛ぬきと、とろろの準備完了。

もちろん、今日もつゆは桃屋。

とろろは、そば猪口のつゆに入れて、
そばをたぐる。

牛ぬきになめこを入れたのもよく、うまい。

この前も書いたが、最近のスーパーで買う
生そばは随分とうまくなったものである。

外のそばや同レベルとまではいわぬが、
私などには十分に食べられる。

こうなっては、外のそばやの本当の価値
というのがやっぱり問われる、かな。




 


    

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