断腸亭料理日記2018

断腸亭、京都へ その4

京都。

東寺で庭を見て、酒造の神様であり、京都の
古い古い神様である松尾大社を見てきた。

そこから、二条城の南隣、御池通沿いの小さな池、
神泉苑へきた。

神泉苑は昨日書いたように、平安京建設時からある大内裏(だいだいり)
に隣接する天皇専用の庭であり、都の水、“水神様的”なもの、を
象徴する場所であったのである。
今の池の大きさは南北80m程度、東西40m程度と書いたが
建設当時は南北約500m、東西約240m(wiki)という。

上の地図を見ていただければわかるが、北側は二条城。
もちろん、二条城は江戸幕府の城。
神泉苑の北側の大きな部分を取り込んで作られている
のである。ちょうど今もある二条城の池のある二の丸庭園
がその場所にあたるという。

天皇家、朝廷にとってこの池は特別な場所であり、
参考書の宮元先生などは、二条城建設は幕府による意図された
「朝廷の権威を剥奪するために行った数々の工作の一環であった」
と語られている。

あるいはそういう意図があったことも十分に考えられよう。

さて、さて。

こんなところで、今日の見物は終了。
宿泊先の祇園に向かう。

二条城前から地下鉄東西線に乗って、三条京阪で降り、徒歩。
ホテルは八坂神社前のアパホテル。

今夜は、随分前に一度だけ行った[阪川]

という板前割烹を予約をしてある。

場所は祇園のそれも、ホテルの裏。
好都合である。

予約は開店の5時にした。
歩いて5分もかからない。

以前に行ったのは、10年近く前。記憶もあやふや。
近くだが別の場所に変わっているような気もする。
(以前の住所を見てみると、同じであった。)
店を見つけて、暖簾を分けて入る。

名乗る。
5分前、まだ、仕込み中だったよう。

大丈夫ですか?。

まさか追い返しはしない。
いわれたカウンターの奥から二つ目の席に座る。

白木のカウンター、10席程度か。
向こう側が狭い板場。ご主人と若い衆、3〜4人。
お姐さん1人(少し後で女将さん登場。)
奥の障子の向こうに座敷。(三間?)
狭い割に若い衆の数が多い。

15,000円のコースを予約時に頼んでおいた。

今日は暑いくらいであった。ビールをもらう。

すぐにお客が2人2組がカウンターに入る。
その後、奥にもお忍び風のカップルが入った。。

まず出たのは、これ。

湯葉です、とのこと。
温かく、かきたまのように、ふんわり、とろみのあるもの。
いかにも京都らしい。
(今日は場所柄、ご主人に撮影の許可をもらっている。)

箸置き。

「花より外に知る人もなし」。

あん肝と、白子、、なのだが、くもこ、と若い衆はいっていた。

あまり聞いたことはなかったが、白子の関西の言い方。
忌み言葉といってよいのかもしれぬ。

これは鱈のものであろうか。
あん肝も、くもこも、もちろんうまい。

お造り。

赤身は鰹、奥に鯛、右側するめいか、手前のうに、添えられている
海苔で巻いて食べる。

あ、、!。思い出した。
以前にきた時にもこのうにの海苔巻きが出た。
お得意なのであろう。

鰹はむろん今は“もどり”で、東京だと溶き辛しで食べることが
多いがノーマルにわさび。
いかと和えられている青いものは海藻のオゴであろうか。

ここはお茶屋へのいわゆる仕出しもしているよう。
「始まりました」と電話が入り、大きなおぼんに一杯の料理を載せ
ラップを厳重にかけて、若い衆が配達に出ていく。
なるほど、これは若い衆の数が必要なわけである。
カウンターと座敷だけではお客の数も知れていよう。
経営的にはよいのであろう。

次は、かぶら蒸し。

上にのっているのは、わさび。

これもいかにも京都の割烹料理らしい。

私はなどはまあ、京都のこんなところでないと
食べることはない。

中身はぐじ(甘鯛)。
まさに正しいかぶら蒸しであろう。

かぶら蒸しを食べるのは、かなり久しぶりである。
蕪自体も辛味が多少あったのであろうか。
わさびだけの辛味ではないだろう。
うまい、うまい。

ビールを呑み終わり燗酒にする。

京都の料理やの徳利は、この瓢箪形が多いように思う。
注ぐときに、トクトクっとよい音が出る。

少し前から、私の前に七輪が置かれていた。

小さな魚三匹と白ねぎが、焼かれている。
時折、若い衆が様子を見にくる。


つづく

 

 

 

 

神泉苑


ぎおん 阪川
075-532-2801
京都市東山区祇園町南側570-199

 

 

 

 

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