断腸亭料理日記2022

浅草寿・とんかつ・すぎ田

4044号

2月27日(日)夜

さて。

今日は、ご近所、浅草寿町のとんかつ
すぎ田]。

内儀(かみ)さんはここの、ロースソテーが
好物である。

昼、TELで予約を入れ、17:30、
ぶらぶら歩いて出掛ける。

徒歩でも10分はかからない。
22年版のミシュランピブグルメにもなっているよう。
歩いて行ける、ミシュラン掲載店というのは
ありがたいことである。

しかし、暖かくなったものである。
昼間は今日は、20度近かったのではなかろうか。
まあ、このまま春になるということはあるまいが、
少し前までの寒さを思うとまったくありがたい。
今年の冬は北日本や、日本海側は大雪であったし
寒い冬であった。
とにもかくにも、春が待ち遠しいものである。

以前は夜のみの営業であったが、今は昼も
やっている。
また、夜は17時からだが予約は17時半から。
フリでも入れるようにという配慮であろう。

ドアを開けて入る。
カウンター手前に高齢の男性一人。

名乗って、カウンター、二つある揚げ鍋、
ご主人の前へ掛ける。

ビールをもらう。

お通しは、飛子の入ったうにくらげ、で、よいのか。
先代の頃と同じなのだが、もの自体は確実に
うまくなっている。

頼むものは、決まっている。
もうなん年も同じ。

ロースかつ、エビフライ、ロースソテーの
二人で三品。

エビフライはここの名物であろう。
特大で、時価。

待っている間に、お客はどんどん入る。

エビフライからきた。

この大きさ。
どうであろうか、尻尾も入れて30cmはあろう。

大きいが味は車海老であろう。
車海老というのは、例のサイマキなどといって、
小さなものを使うのが天ぷらでも鮨でも江戸前の
決まりである。
しかし、調べると車海老の類は世界中に分布しており、
30p程度のものも珍しくはないよう。

ともあれ。
キャベツにはソース。

アップ。

タルタルソースで食べる。

大きければ、大味かというとむろん、そういうことはない。
濃厚で、プリプリ。
タルタルソースもうまい。
衣はしっかりしており、サクサク。

ロースかつもきた。

アップ。

やっぱり、塩で食べ始める。
もう最近は、どこのとんかつやでも塩になってきた。

油切れもよく、衣もしっかり。
ただ、肉への熱の入り方はしっかりめかもしれぬ。
もちろん、堅いということはないのだが。

先代から引き継いで、もうなん年になるのか。
10年ほどになるかもしれぬ。

二代目のかつも少しずつ変わってきた。
特に、切り方と並べ方。
先代とくらべると、随分と変わっている。

先代の頃は、ごく普通に真っ直ぐに切ったものを
置いていたし、二代目も最初はそのまま踏襲していた。

が、今はセンターは切り口を見せ、ちょっと高くし、
全体は扇型に置いている。
かなり気を使っていると思われる。

ちょっとこの切り方と並べ方、小さく見えるのである。
実際どうなのかと思い、先代からのこの日記の
写真を見返してみた。
すると、どうであろうか、左右の長さはやはり多少短く
なっているのでは、なかろうか。
ただ、その分、厚みは増えているようにも見える。

むろん、食べた満足度は特段の問題はない。
やっぱりサクサクの衣に、うまみにあふれた肉。
ただ、気持ち脂身が多い。
これもどうかと思い、やはり先代の頃のものの
写真と比べてみると、先代の頃も脂身はやはりそれなりの
存在感があり、割合は変わっていないといってよさそうで、
この店のロースかつ特徴といってよいであろう。
年をとってくると、この脂身の量は、多少重くなってくる。

そして、内儀さんのロースソテー。

バターとウイスキーの風味。
そして、しょうゆ、でよいのか。
こってり濃厚。

ロースかつよりもむしろ、こってりかもしれぬ。

ロース肉のソテーというのは、いろんなバリエーション
があるメニューだと思う。
塩胡椒のみでも成立しようし、また、トマトソース、
あるいはデミグラスソース?、、、まあ、なんでも
ありであろう。
が、ウイスキー&バターしょうゆ味は
他ではあまりないものであろう。
この味は先代から変わっていないと思うが、
完成度は高い。

うまかった。

勘定はエビフライ2800円也、ロースかつ2200円也、
ロースソテー2400円、ビール2本、計8800円也。

ご馳走様でした。

 

 

すぎ田

台東区寿 3-8-3
03-3844-5529

 

 

 

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