断腸亭料理日記2022

香川骨付鶏

4184号

10月5日(水)夜〜

さて、香川県の骨付鶏というのをご存知であろうか。

東京にもあるが、全国に丸鶏、半身、脚、を焼いたり
揚げたりした名物がある。

中でも香川県、丸亀、あるいは高松の骨付鶏
というのは最近よくTVで視る。

うまそうなので、調べてみると、取り寄せも
できるよう。
今、このコロナ禍もあってか、TVで取り上げられるような
地方の新しい名物、食い物もほぼすべてが
取り寄せられるようになってきているのではなかろうか。
冷凍技術、さらに配送ノウハウも進化していうのであろう。
また、ネットショップを作るハードルも下がっている
のか。

本来、地方のものは、そこへ行って食べるのが
よいに決まっている。風味、風土というが、
土地を感じて食べるべきであると。
コロナ以前は、私はむしろ取り寄せはしない、
というのをポリシーにしていた。

むろん、今も、そこへ行って食べるのが最も
うまいのは変わっていなかろうが、取り寄せて、
シロウトが料理をしても、そこそこのものが
食べられることもあることがわかると、まあよいか。
最近は、取り寄せられるものは、取り寄せてみようと
決めた。

そこで、香川の骨付鶏。

これは骨付きのももを焼いたもの。
有名店は丸亀市にあるよう。

特に選ばず、アマゾンですぐに見つかったものを
買ってみた。

若鳥と親鳥があるが、柔らかいひな鳥、
生のもの冷凍で5本、3,700円、送料1100円。
送料も入れて、割高であることは、否めないが。

パック入りの冷凍。

冷蔵庫で一日解凍。

出すとこんな感じ。

味が付いて、裏に包丁目も入っているか。

フライパンで焼けるよう。

油を多めに敷く。
皮目を下にして、中火。

ここでふたをするのか、しないのか。
最初はふたをせず、アロゼ(油をスプーンで
かけながら焼く)をしながら焼いたのだが、
これでは、火が通らなかった。
ちと、焼き方の表示がわかりずらい。

二本目、最初から、ふたをする。
中火で、4〜5分。

かなり強めの焦げ目。
このくらいは焼いた方がよいよう。

ひっくり返して、やっぱり中火で
今度は3〜4分。

裏もこんな感じに強めの焦げ目。

ふたをして焼いているので、皮目はパリッと
していない。
追加で皮にアロゼをするとよい、ともあったので
やってみたが、もう一つ、うまくいかなかった。

ともあれ、できた。

切る。

骨の周辺まで火は通っている。

OK。

ビールを開けて食べる。

確かに、味は付いている。
塩、にんにくも入っているか。

ただ、ちょいと塩味が薄い。
他の店のものはむろんわからぬが、どうもこれは、
こういうもののようである。

塩を足して、食べる。

一本を食べると、まあ、そこそこの
満足度はあろう。

だが結局、そこの地へ行って、熟練の料理人が
作ったものを食べるにしくはない、と、
いうことであろう。

全国にある、もも骨付、半身、丸鶏の
焼き、揚げにしても、基本、料理とすれば
手の込んだものではないことが想像できる。
それだけに、処理の仕方、微妙な味付け、
火の入れ方の巧拙に尽きるのかもしれぬ。
ものにもよろうが、取り寄せには限界がある
ということも事実である。

まあ、引いて考えてみても、骨付ももの
最もうまい食べ方というのは、こうした
丸焼き、丸揚げ、なのかと聞かれれば、
これも必ずしもそうではなかろう。
丸焼き、丸揚げは、骨付きなので、基本、
食べずらい。それで、私は、骨のままホロホロにして、
軟骨もそのまま食べられるくらいのものが好みである。
例えば、銀座[ナイルレストラン]のムルギーランチ。
骨付のももである。あれはかなり柔らかい。

[ナイルレストラン]のものがそうかどうかは
わからぬが、インド料理のレシピには骨付きももを
ギーで圧力をかけて揚げて、カレーにする
のがあるのを聞いたことがある。

ともあれ。
こんな取り寄せもある、ということか。

 

 

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