断腸亭料理日記2023

味噌煮込みうどん

4264号

1月25日(水)第一食

10年に一度の寒気、とのこと。

日本海側だけでなく各地で大雪。
京都ではJR西日本の列車に多くの人が長時間
閉じ込められたり。

東京も今朝の最低気温が-2.9℃。
どこかで雪もちらついたようだが、基本は晴れ。

風も強い。ベランダの植木鉢が二つ、昨夜飛んでしまった。
朝、植木鉢に水をやると瞬く間に凍ってしまい、
日は出ているのだが、日陰になっているので
昼になってもまったく融けない

こう寒いと、うどん、だ。

鶏肉もももがあるし。
煮込みうどん。

東京のそばやでも、土鍋で出てくる、
しょうゆ味の煮込みうどんは定番である。
風邪を引いた時などは、絶好である。

うどんは、乾麺で問題なかろう。

ん!。いや、待て。

どうせ煮込みなら、味噌煮込み!。
名古屋名物、味噌煮込みうどん。

名古屋の味噌煮込みうどん、というのは、うまい。
好物といってよい。
30代の頭、3年弱だが、名古屋転勤で住んでいた。
この時に、名古屋の味噌煮込みうどんにはまった
わけである。

名古屋の味噌煮込みうどんというのは、
スガキヤのインスタントもあるし、外のうどんやでも
必ずあるが、やっぱり [山本屋本店]。

名古屋の人でも贔屓でないこともあるようだが、
私は麺が堅めのここのものが気に入った。
以来、名古屋へ行けば[山本屋本店]に必ず寄っていたし、
なん度も再現を試みていた。

また、コロナになって[山本屋本店]のものを
取り寄せたりもしている。

うまいもんである。

名古屋の味噌煮込みうどんは、基本八丁味噌ベース
なのだが、濃厚でかなり複雑な味。
八丁味噌自体は豆味噌でうま味成分が少ないので、
味噌汁でも米味噌を足す。また、出汁は濃厚に取る
必要がある。

最初に鶏肉を解凍しておく。

出汁を取る。

混合の厚削りというのがある。
東京でもそばの出汁のベースになる。
これに、煮干。煮干は頭と腹を取る。

煮立てて、弱火で煮出す。火を止め30分ほど置く。
ここにノーマルな鰹削り節を加え、もう一度煮立て、置く。

どうであろうか、色も濃く、濃厚に取れたのでは
なかろうか。

乾麺のうどんはそこそこ太いもの。
[山本屋本店]は土鍋で乾麺のうどんをもどす。
洗ったりしないので、うどんのぬめりもつゆに入る。
これもポイントの一つである。

さて、土鍋。一人前用の土鍋ではちょっと小さい。
取っ手の付いた金属製の煮込み鍋があるので、
これにしようか。

麺は、ここにも直に入らないので、フライパンに
少量の水で下ゆで。

このゆで汁ごと鍋へ。
濃く取った出汁、油揚げもあるので短冊に切って入れる。
鶏肉も。

ここに味噌。
八丁味噌に信州味噌、半々程度。

しばらく煮込み、味見。
う−ん、八丁味噌と信州味噌を足し、さらに日本酒、
みりん、そして、冷蔵庫の奥に隠れていた、
江戸甘味噌。ちょっと水分が飛んでいるが、妙な
味はしないでの足してみる。

再度煮込んで、味見。
大分濃厚になってきた。
気持ち、甘めになってしまったので、塩を足す。
こんなもんでよいか。

長ねぎを五分に切って、冷蔵庫にあった
えのきも入れてみよう。

火を通して、出来上がり。
薬味用のねぎも切って入れる。

味噌煮込みうどんの出来上がり。

アップ。

よく煮えた。

煮込んだのでうどんからとろみが出て、
つゆもとろとろ。

これはこれでバランスは取れたのだが、
もう少し、八丁味噌が強くてもよかった。
名古屋の味噌煮込みうどんはそうであった。
色はよいのだが、江戸甘、みりんで甘み方向に
バランスを取ってしまった。

だが味噌煮込みうどん、うまいものである。

なにしろ、温まる。

そして、濃厚。

あー、、、玉子を入れるのを忘れていた。
八丁味噌ベースの名古屋風味噌煮込みうどんには
生玉子は必須であった。

 

 

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