断腸亭料理日記2023

立ち喰い鮨・浅草まぐろ人・
上野広小路出張所

4374号

7月11日(火)夜

梅雨明け宣言はまだだが、
暑中お見合い申し上げます。

まった、暑い。
もう既に、昨日、東京は猛暑日。
九州では、大雨で被害が出ている。

あまりにも暑いので、午後の外出はやめて、
出るのは、夜。

鮨を喰おう。

[浅草まぐろ人]。
このところなん回か行っているが、
今までは、雷門。

なんということはないのだが、今日は
上野広小路へいってみようと、考えた。

広小路店というのは、春日通り沿い、
松坂屋の向かい。
ちょうど、とんかつの[ とん八亭

に入る、たぬき小路のとば口(の一軒左隣)。
間口はまさに一間、程度か。

19時半頃到着。

入ると、奥まで長いカウンター。
雷門よりも人数は入れるのかもしれぬ。
一番奥へ。

3〜4人の先客。

生ビールをもらって、

いつも通り、白身といか、から。

真ん中が、すみいか。
そして、両隣、どちらも平目なのだが、
片方が、昆布〆、もう一方は生。

どちらがどちらか、おわかりになろうか。
そう。
これはわかりやすい。
水が抜けて、色が濃くなっている左が、
昆布〆。

食べても、わかりやすく違う。
生の平目のにぎりもうまいのではあるが、
やはり、水分が抜けて、うまみが増した昆布〆の方が
にぎり鮨とすれば、より合っていると思われる。
やはり、にぎり鮨というのは、単なる刺身と
酢飯をにぎったものではなく、一つの料理
というのか、別の食い物になる。

次は、好物の光物。

第一陣。

鰯、鯵、小肌。

小肌、鯵もよいのだが、特に鰯。
入梅鰯(にゅうばいいわし)というが、
今の時期、特にうまいと言われている。
なるほど。

光物、二陣。

真ん中が〆鯖、なのはお分かりになろう。
さて。
またまた、この左右。
かんぱちと、しまあじ。

私も忘れてしまった。

ほぼ見た目では、わからない、、。
むろん、どちらも、うまい、のだが。

そして、まぐろ。

づけと中トロ。

中トロ。流石、まぐろ問屋の経営。
文句のない、間違いのない、うまさ。

左のづけ。
うまいのだが、切れ込みが入り、白胡麻をふって、
さらにニキリも塗っている。
他のにぎりでも、塗っているものと
塗っていないものがあった。
どうも、この握ってくれた板さんの判断のよう。

基本[美家古寿司]など正統江戸前の店では、
すべてのものに、ニキリを塗るのが原則。

雷門もそうであったが、ここ、意外に、
それぞれ自由、のよう。

今日のここは、変わり種の軍艦があまり
ないようだが、あった、生しらす。

大葉、おろししょうが、のせ。
これも、板さんの判断?。
まあ、うまいので、よいのだが。

鮑(あわび)があった、のだが、聞くと
蒸し鮑のよう。
江戸前仕事で手間が掛かるものであるが、
これがあるとは!。

迷わずもらう。

甘いたれ、付き。
これがここで食べられるのは、ナイス!。
[美家古寿司]でも書いたが、滋味深い
蒸し鮑。

そして、終盤、鉄火巻と

味噌汁。

まぐろの店、まぐろがうまいと、もちろん
鉄火巻もうまい。

そして、味噌汁は浅利。
雷門でもあったが、出汁感のごく濃い味噌汁。

うまかった、うまかった。

ご馳走様でした。

今回も、4000円ちょい。
計算しているわけではないが、いつもほぼ同じ。
不思議なものである。

 

浅草まぐろ人

台東区上野4-4-1
03-5826-8363

 

 

 

 

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