断腸亭料理日記2023

つけ麺三題/神田猿楽町つけそば神田勝本/
神田司町つけめん金龍/六厘舎上野店 その1

4329号

連休で例年通りお休みをいただいていた。

今日は、連休前に書いていた、つけ麺。
つけ麺というのは、いったいなんであろうか。
探索、勉強のため、人気の店にも行ってみたので、
書いてみたい。

ラーメン専門投稿サイト「ラーメンデーターベース」
のつけ麺ランキング。

これを参考にした。
ベスト10に元浅草の拙亭から自転車で簡単に
行けるところが意外に三軒もあるのに驚いた。

まず、ここ。

4月27日(木)第一食

つけそば神田[勝本]

連休直前の木曜日。
場所は、神田でも猿楽町。
靖国通りから水道橋方向に猿楽町を貫いている錦華通り。
この錦華通りはご存知であろうか。この界隈にあった
錦華小学校というのに由来している。夏目漱石が
一期生という。

ともあれ。[勝本]は靖国通りから錦華通りに入って
少し行った右側角。
2時近くに付いた。昼夜通しで売り切れじまいのよう。

10人程度か、かなりの列。
列について、しばらくたつと、お兄さんが出てきて、
食券を買って、列に戻れとの指示。
順番がきて食券を買いに店内へ。
味玉清湯つけそば1100円也を購入。
さらに待って、食券をお兄さんが取りにくる。
(この一連の段取り、最近の行列店では多いので覚えて
置きたい。)
トータル30分近く待ったか。
ご主人とお兄さんのツーオペのようだが、かなり
システマティックでよく運営されている。
なにかピリッとした空気が店内に漂っている。
和食店のような白木のカウンター。

カウンターについてからも、しばらく待って
登場。

きれいに揃えられたかなりの量の麺。
前に並んでいた隣のサラリーマンお兄ちゃん二人は、
仕事中サボってか、ズルズルと、もの凄い勢いで
爆食開始。

それにしてもこの麺、きれいに並べるものである。
青いのはすだち、か。海苔が二枚。

つゆには煮玉子、チャーシュー、メンマ、なると、
三つ葉と、その上に、黄色い、こちらはゆず。

すだちを麺に絞って食べ始める。

清湯といっているが、多少薄めだがしょうゆの色。
ここには休止中のようだが、煮干と銘打っているのも
あるようで、これはノーマルタイプということか。

とてもバランスの取れているつゆであろう。
魚介プラス、なんだか判別はできないが動物系も?。
うまい。
麺はもちもち。量もあり食べ応えたっぷり。

が、残り1/3ほどになってくると、あー、薄く
なってくる。
ありがちだが、惜しい。
清湯といって、つけ麺主流のこってりとんこつ(?)系で
ないだけに、それが弱みなのかもしれぬ。

麺はスゴイだけに、薄まるつゆが目立ってしまう。

まあ、正直な感想ではある。


twitter

千代田区神田猿楽町1-2-4

さて、次。

5月3日(水)第一食

神田司町つけめん[金龍]。

三軒の内、もう一軒、ベストテンには、[Tokyo Style?
Noodle ほたて日和]というのが秋葉原側佐久間町にある
のだが、ここは、開店前なのか、記帳制で早く行かねば
ならず、とりあえずチャレンジはペンディング。

そして[金龍]。
ここは並べばよいよう。

神田司町というのはどこであろうか。
まず、町はチョウではなくマチと読むよう。
東京では珍しい。

そして、そうそう知られた町名ではないのでは
なかろうか。
最寄り駅は、丸の内線淡路町と都営新宿線小川町。
靖国通りと外堀通りの交差点、淡路町交差点の
南側なのだが、すぐ南ではなく、1ブロック置いて南の
外堀通りの両側。毎度余談で恐縮であるが神田司町のこと
ちょいとおもしろいので、少し書いてみる。

そもそも、まずここが外堀通りというのが妙であろう。
知らない方も多いかもしれぬ。
ここは江戸城外濠の跡でもなんでもない。
そもそも江戸城外濠は平仮名の「の」の字で
完全な環状に閉じてはいない。
この通り、ここの南側、外濠(日本橋川)の鎌倉橋から
始まり、神田川にぶち当たる昌平橋までを外堀通りと
してしまった。
どうしても環状線にしたかったのであろう。

ともあれ。神田というのは住民運動などもあり、
比較的昔の町名、区割りが残っていると聞くのだが、
神田司町という町名は江戸からのものではなく、
昭和10年から。江戸からの町名だと、このあたりは
神田三河町(三丁目)、靖国通り側は雉子町といって
いたよう。

しかし!ここ、もっとおもしろいことがあった。
地図をよくよく見ていくと、現町名、神田司町は皆、
二丁目。まわりを見ても、なんと一丁目がないという
不思議な町なのである。
なぜか?。
調べると、2012年日経新聞に記事があった(神田に
「1丁目のない町」)。読んだ方もあるかもしれぬ。
これがまさに住民運動の結果であったようなのである。
この神田司町二丁目の南隣は、今は内神田一丁目、
二丁目なのだが、ここが以前は神田司町一丁目だった
のである。これが戦後昭和41年の住居表示変更で
内神田になったが、神田司町二丁目は住民が反対し、
そのまま二丁目だけ残ったという。


つづく

 

 

 

※お願い
メッセージ、コメントはFacebook へ節度を持ってお願いいたします。
匿名でのメールはお断りいたします。
また、プロフィール非公開の場合、バックグラウンドなど簡単な自己紹介を
お願いいたしております。なき場合のコメントはできません。

 

 

 

断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5|

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |

2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月 |

2017 2月 | 2017 3月 | 2017 4月 | 2017 5月 | 2017 6月 | 2017 7月 | 2017 8月 | 2017 9月 |

2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 | 2018 1月|2018 2月| 2018 3月|2018 4月 |

2018 5月 | 2018 6月| 2018 7月| 2018 8月| 2018 9月| 2018 10月| 2018 11月| 2018 12月|

2019 1月| 2019 2月| 2019 3月 | 2019 4月| 2019 5月 | 2019 6月 | 2019 7月| 2019 8月

2019 9月 | 2019 10月 | 2019 11月 | 2019 12月 | 2020 1月 | 2020 2月 | 2020 3月 |

2020 4月 | 2020 5月 | 2020 6月 | 2020 7月 | 2020 8月 | 2020 9月 | 2020 10月 | 2020 11月 |

2020 12月 | 2021 1月 | 2021 2月 | 2021 3月 | 2021 4月 | 2021 5月 | 2021 6月 | 2021 7月

2021 8月 | 2021 9月 | 2021 10月 | 2021 11月 | 2021 12月 | 2022 1月 | 2022 2月 | 2022 3月 |

2022 4月 | 2022 5月 | 2022 6月 | 2022 7月 | 2022 8月 | 2022 9月 | 2022 10月 |

2022 11月 | 2022 12月 | 2023 1月 | 2023 2月 | 2023 3月 | 2023 4月 | 2023 5月 |

BACK | NEXT

(C)DANCHOUTEI 2023