断腸亭料理日記2023

すき焼き・人形町今半・上野広小路店 その1

4436号

10月22日(日)夜

さて、日曜日。

内儀(かみ)さんが肉、すき焼き、という。
確かに。そんな季節になってきた。

いつもであれば、浅草[今半別館

なのだが、当日のTELではとても、とても。
一杯。

では、と[浅草今半]、、も一杯。

ありゃ。

ここだ![人形町今半](人形町本店)、、もだめ!。

そうだ[人形町今半]の上野広小路店。

ここでやっと取れた。
それも個室。

外国人観光客なのか、はたまた日本人で
一杯なのか。

今半というのは、ご存知の通り、
東京を代表するすき焼きや、であるが、
いくつかの系統がある。

どこも元をさかのぼると、明治期、今、浅草
新仲見世にある[本店]のようだが、経緯は
複雑なので、ご興味ある方は、ウィキを参照されたい。

一番よく行くのが[別館]。
浅草寺仁王門のそば、数寄屋造りの
座敷が素晴らしい。

[浅草今半]は国際通り西。
[人形町今半]本店はもちろん人形町。
どうであろうか、この二系統が値段も質も
一番か。

[人形町今半]の上野広小路店は交差点そばの
鈴乃屋のビルに入っている。
なん回か、サラリーマン時代、会食で
きたことがあった。
人形町の本店もむろんそうだが、値段もあり、
どちらかといえば、接待用という認識で
あった。

個室は、13,000円以上のコースにして
ほしいとのこと。

17時。
きてみると、やはりほぼ満席。

名乗って、個室へ案内される。
やはり、接待用、客あしらいはかなりよい。

広小路側に窓のある座敷の椅子席。
床の間。

掛けじ。
なにやら鉢植えの盆栽と羽織を着て座った
後ろ姿の禿頭の男。

だが、なんと読むのか。
読めるようになりたいが、いまさら無理か。

お姐さんに聞いてみると、
植へかえて梅千代に香りけり、だそう。

署名も当然読めぬし、お姐さんも言わなかったので、
無名の人なのか。

鉢植えの梅、盆栽の梅というのは、2〜3年
毎にどんどん植え替えた方がよい、という。
これは、ちょいと聞いたことがあった。
まあ、それほどの含蓄のあるものでもないし、
さほど古くもないように見える。ただ禿頭の男は、
そこはかとなく、よい。

すき焼きのしのばずコース、13,200円也を頼む。

ビールは生のエビス。

まずは、先付け。

流石の[人形町今半]の格というべきか。

器がまずゴージャス。金(箔?)に黒の縁。
料理も、乙。彩りが上品。
下に甘辛く煮付けた牛肉に赤く丸いのが
繊細に湯むきしたミニトマト。
きのこ、オレンジ色はあんず。
一番上は菊。

続いて、前菜。

これまた、美しい。まさに絵に描いたよう。

その、品書き。

紅葉寄せもって菊
トビ子 旨出汁あん(右)
子持ち鮎有馬煮
加賀蓮根餅
菊葉
牛塩蒸し
ブロッコリー
紅葉人参
菊花煮
京水菜木の子浸し

こんなところにこなければ、食べられない。
特に、子持ち鮎。

小吸い物。

手毬麩、というのか丸い麩が一つ。
すましだが、もしかすると牛の出汁であったか?。

お造り。

右上がローストビーフ。
まぐろ、いか、白身(忘れてしまった)。

いかは、塩で、とお姐さん。
包丁目が入り、炙ってある。こんなの初めて。
まぐろは、とても繊細な中とろ。

そして、肉の登場。

 

つづく


人形町今半

 

 

 

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