断腸亭料理日記2023

そば元浅草砂場/上等カレー秋葉原店

さて、今日も二つ。

4434号

10月17日(火)第一食

そば・元浅草[砂場]

やっぱり、ここも決まって書いておかなければ
いけない。

ご近所のそばや、元浅草[砂場]。

もちろん、ここに書いていない場合もある。

拙亭から、最も近い飲食店の一つ。
歩いて、一分もかからない。

先日の上野[翁庵]であったように
新そばの季節。

まあ、書いている通り、私自身はそこまで
新そばにこだわりはないが、涼しくなった今、
まさにそばの季節。

やはり灼熱の真夏にはざるといえども
あまりそばという気分にはならないのが
不思議、で、ある。

ここは、町のそばや、で、あるが、歴っとした老舗。
明治の後期というったあたりか、百年はすぎており、
最近、代替わりされ当代で五代目。
ちゃんとしたそばや、なのである。

そばももちろんうまいのだが、私の目当ては
セットのかつ丼。
東京の町のそばやの昼は、どこでもあるが
ご飯ものとのセット。

昼、ご飯ものが食べたくなると、ここが
選択肢に登場してくる。

ご飯ものは、かつ丼以外にも、親子だったり
玉子丼、カレーもあるのだが、やっぱり
かつ丼がよい。
玉子でとじた甘辛のかつ丼は、早稲田の[三朝庵]
というそばやが発祥と長らく言われてきたが、
今は、明治終わりに山梨である、とか、はたまた
大阪である、とか、諸説噴出しているよう。 (ウィキ

先日のとんかつやが東京に多いということとも
関係はあるかもしれぬが、東京の町のそばやには、
まず間違いなく、かつ丼はある。(逆にとんかつや
にはかつ丼は普通はないの。)

明治終わりから、大正にかけて、全国で同時多発的に
丼飯に豚カツをのせるかつ丼が生まれたのであろう。
ソースかつ丼もありまた、デミグラスソースなどの
かつ丼もあった。今でも地方によって残っている
ソースかつ丼などはその名残であろう。
おそらく、東京の玉子とじのかつ丼は、早稲田の
そばやが発祥であったのであろう。それで東京の
そばやに広まった。
推測だがそれ以前から東京のそばやには、どこも
ご飯もの、親子丼があったのである。鶏肉を
とんかつに置き換えるのはそう難しくはない。
そして、東京ではその他のかつ丼が駆逐され、
かつ丼といえば玉子とじになった。
今はほぼなくなったが、そばや以外、いわゆる
(大衆)食堂というようなところでも、玉子とじの
かつ丼は、定番になっていった。
東京のかつ丼はこんな歴史だったのではなかろうか。
やはり、東京のそばやとかつ丼は切っても切れない。
必須のもの。

きた。

ミニかつ丼ともりのセット。

白い更科系の細めのそば。
しゃっきりと、喉ごしよく、仕上げられている。
そして、東京でも濃い下町好みのつゆ。

うまかった。
いつもご馳走様です。

 

03-3841-8001
台東区元浅草1-1-1


10月19日(水)第一食

[上等カレー]秋葉原店

もう一つ、第一食、ご飯ものというと
カレーである。

カレー、それもインドなどのスパイスカレー
ではなく、ノーマルなカレーが食べたいとなると、
カレースタンド。
他にもあるが、私は以下の三軒に決めている。
[日乃屋][ゴゴーカレー][上等カレー]。

どこも、基本、カツカレー。

それぞれ特徴があってそれぞれよいのだが、
今日は、秋葉原の[上等カレー]。

拙亭から距離的には、最も遠いが
それでも行ってしまう。

ちょっと毛色の違う大阪カレー。
[ゴーゴーカレー]は金沢カレーで東京のカレーよりも
近いかもしれぬ。

とんカツカレー、880円也。

食券を出すと、お兄さんが玉子入れますか?、
と、聞く。

生玉子の卵黄だけ載せるのも大阪流、
でmあろう。
福神漬けと、らっきょうではなく、なぜか
キャベツの酢漬けが、カウンターに置かれている。
私は、好きで必ず食べている。

ちょっと、ウスターソースに近いような味の
大阪のカレー。最初は違和感があったが、
慣れればうまいもんである。
辛さが少ないなどという人もいるかもしれぬが
そういうものではない。これがうまい。

そうそう、ここ。
いつも、インド人のお兄さん一人。
ワンオペ。
が、混んでも、さほど待たされることもない。
カツも都度揚げているのではなかろうか。
淡々と動いて、カレーを出している。
特に、慇懃ではないが、意外に居心地がよい
のである。

ご馳走様でした〜。

 

上等カレー・秋葉原店

 

 

 

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