断腸亭料理日記2008

ベーコンのピラフ

9月13日(土)深夜

夜、炊き込みご飯が食べたくなった。

先日の、秋刀魚飯、だったり、
私はよく、炊き込みごはんを作る。
鶏飯、鮎飯、鴨飯、蛤飯、などなど。
多くは、しょうゆ味で、日本酒を入れた、濃いめの味付けで、
これも好物といってよいだろう。

そして、考えてみれば、これらの多くは、池波レシピ
池波先生の作品に出てくるものから、教えられたもの。
先生のおかげで、ある。

肉や魚の出汁と酒としょうゆ、の、うまさ。

また、全部ではないが、肉や魚の脂、というのも
これらの炊き込みご飯のうまさの構成要素の一つ、でもある。

そんな私の好きな炊き込みご飯なのだが、
むろん、これらは、和風。

今日は、ちょっと目先を変えて、洋風の炊き込みご飯、
つまり、ピラフを作ってみようと考えたのである。

よく料理の本などのピラフのレシピでは、
バターで米を炒め、ブイヨンなどで炊く、となっている。

これで作ったこともあると思われるが、
ブイヨンやコンソメで味を付けてしまうと、
そこそこ、うまくはできるが、おもしろくない。

そこで、先の脂。
バターではなく、ベーコン。

ベーコン自体でも出汁は出るが、
玉ねぎをベーコンの脂でじっくり炒め、
これでうま味を出せる、かも、と考えた。

まずは、玉ねぎのみじん切り。
出汁にするので、量は多くなくてよいだろう。
二合の米に1/4個。

ベーコンは少し多め、と思われる量。
やはり、脂が多く出た方が、うまいであろう。

小鍋に玉ねぎとベーコンを弱火でじっくり炒める。

玉ねぎが焦げ付かぬように気を付けながら、
ベーコンの脂もよく出すように、炒める。

目安としては、やはり、玉ねぎが狐色になってくるまで。

ちょっとしたコツ、ノウハウのようなもの。
ずっと弱火で炒め続けるのは手間である。
弱火で炒めていると、水分が少なくなり、
焦げ付き始める寸前に、火を止め、しばらく置く。
すると、水分がまた出てくるので、また点火し、
炒め始める。これを繰り返すと、少し手間と時間を
省ける。

炒まったら、水を加え、軽く煮る。
塩分はベーコンから出るので、塩はなしで、
軽く胡椒を振る。
うまそうな感じになってきた。

米を研ぎ、これに今の、ベーコンと玉ねぎのスープを入れ、
水加減。
ここに香り付けのローレルを4〜5枚。


ここから浸水。
酒が入っているわけではないので、
浸水時間は普通に飯を炊く場合と同様でよいだろう。

電気炊飯器の堅めモードで炊く。

できた。


やっぱり、ビール。

ベーコンの脂がたっぷりと出て、米粒が艶々し、
なかなか、うまい。
テキトウに作ったわりには、上出来。

材料としては、とてもシンプル。
ベーコンに玉ねぎに、ローレルと胡椒。
これだけである。

これだけシンプルだと、それぞれの素材の質が
響いてくるようである。
今日の場合は、特にベーコン。
ベーコンにも、優劣があるのかもしれぬ。
製法なのか、豚肉そのものの質なのか。
なんとなく、もう少し、コクの深い味を、期待していた、
のではあった。

ともあれ、今日のところは、満足しておかねばなるまい。
ベーコンと玉ねぎのピラフ、簡単でうまい。




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