断腸亭料理日記2011

鮨・新ばし・しみづ

11月12日(土)夜

さて。

土曜日、夜。

鮨が食いたくなり、土曜なので、
新橋のしみづへ行くことにする。

しみづは、ちょっとご無沙汰かもしれない。

午後、予約のTELを入れると、20:15にしてくれ、
と、いう。
ここは、なぜだかいつも、半端な時間を指定してくる。

着物でも着ようかと思ったりもしたが、
面倒になり、やめる。

19時半すぎ、内儀(かみ)さんとともに、出る。

稲荷町から銀座線に乗って、新橋まで。

着いたら、20時。
少し早いが、行ってしまおうと、店までくる。

中をのぞくと、親方が、

あ、、。

もうちょっと、、その辺、散歩でもしてきてください。
とのこと。
やっぱり、この15分で、片付けやら、段取りが
あったのであろう。

内儀さんとともに、近くの本やで
ちょいと、時間調整。
時間ちょうどに店まで戻ってくる。

入って、こちらへ、と、いうので、
カウンターの真ん中へ。

座ると、親方が、どうしたんですか、
そんな、西洋の服なんか着て、という。

そう。
ここへくるときは、大方、着物であった。

ビールをもらう。

なにか、今年は、いつまでも時節にあった寒さに
ならない日が多い。
ビールがうまい。

内儀さんが腹が減っているというので、
つまみはなしで、おまかせで、にぎってもらうことにする。

お客は、同じ時刻スタートで、瞬く間に満席に。

さて。

最初は、鯛。

久しぶりに食べるここのにぎり。
やはり、それとわかるように色がついてる
赤酢の酢飯。

今日改めて、なのか、気がついたが、
ここのにぎりは、とても、柔らかくにぎられている。

最近は、日本橋の吉野へいくことが多かったが
明らかにふんわりとにぎられている。

一般に、口に入れたときに、ほどよくばらけるように
空気を含ませてにぎるのを、うまいにぎり方である、
という向きがある。

私自身今まで、そういうにぎりを食べたことが
なかったからか、あまり意識したことはなかったし、
ここでも、そう感じたことはなかったのではないかと
思われる。
したがって、どちらがうまいかは、コメントはできない。

もしかしたら、しみづの親方も、
にぎり方を少し変えているのかもしれない。

改めて、どちらがうまいのか?。

これは、好みと慣れ、ではなかろうか。

柔らかくなければダメ、とは、むろん思わぬ。

柔らかい方がよい、という理屈は、口に入れたとき、
種と酢飯がすぐに渾然一体となり、うまい、と。

ただ、堅めの方が、食べごたえ、というのか、
今まさに、にぎり鮨を食べているという感覚が
ダイレクトに感じられる、といったらよいのか。

まあ、東京の鮨職人には、こういうほんとうに微妙なところまで
気を使い、技(わざ)を磨いている人がいる、と、いうことである。

ともあれ。

次は、いか。

聞くまでもなく、すみいか。

それから、鰹。
たたき。

(このあたり、順序を忘れてしまったが。)

まぐろ赤身。

比較的早いところで、
煮はま。

これは大きな蛤で、ふっくら。
そして、毎度思うが、ここの、煮はまの上に
塗ってある、甘いたれ(ツメ)は、実に、香りがよく、
うまい。

小肌。
まだ小ぶりで、うまいし、やっぱり、美しい。
江戸前にぎり鮨で、No.1に、様子がよいにぎり、で、ある。

鯖。

中トロ。
これがまた、うまい。
あまく柔らかく、文字通り、口に入れると、
溶けていくようである。

赤貝。

海老。
いつものように、茹でたてをほどよく冷まして
にぎっている。
色もよく、あまく、ぷりぷり。

ここいらあたりで、おまかせは終了。

追加で、穴子と、干瓢の海苔巻。

穴子は半分に切って、塩とたれ。
干瓢巻には、別段、頼んだわけではないが、
わさびを入れてくれた。

行き届いている。

(内儀さんはさらに、玉子。)

うまかった。

終了。

ご馳走様でした。
さくっと、勘定をして、出る。

私は、ビールからお酒(ひや)、内儀さんは
ノンアルコールビール1本。合計、25000円。
(にぎりだけにしては、いつもよりも、ちょい、高めか。)



新橋しみづ。
居心地よく、うまい鮨や、である。





TEL:03-3591-5763
住所:港区新橋2丁目15−13








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