断腸亭料理日記2014

かんぱちの潮汁

4月19日(土)第二食

やっと、土曜日。

先週から今週と展示会やら、出張など
あわただしい日々が続いていた。

今日は、完全休養日にしよう。
言葉はいいが、まあ早い話、朝から一杯、ということである。

第一食は昨日の夜買って帰ってきた、牛肉をすき焼き風に
ねぎと甘辛に煮たもの。

そのままTVを視ながら転寝(うたたね)。

昼下がり、近所、三筋のスーパーヤマザキに自転車で
買い物に出る。

朝から食べたかったのは、アメリカンジャンクなもの。
ハンバーガーのようなもの、、。

ごくたまにではあるが、こういうものが無性に
食べたくなることがある。

郵便ポストに人形町のハンバーガーショップ[ブラザーズ]
のデリバリーメニューが入っていた。

デリバリー


オーダーには二つは頼む必要があって、今日の昼間は
内儀(かみ)さんは出かけているので一人だけでは頼めない。

そこで一先ず、今日は、アメリカンクラブサンドというのか
BLTサンドを作ろうと考えた。

ベーコン、レタス、トマトと食パン。

それから、魚売り場をのぞいたら、かんぱちのあら、に、
目がとまった。

かんぱちはあらでも脂があってうまそう、で、ある。

久しぶりに塩だけの汁(つゆ)にして、酒の肴にしようか。

スーパーでも魚売り場にあらがあれば、私は必ず見ることに
している。

魚のあらは、安くてうまい。
多くは店で刺身を造ったあとの残り、なのであろう。

鰤(ぶり)であれば、大根と煮てご存じの鰤大根で
一般にも好まれるおかずであろう。

まぐろであれば、しょうがじょうゆで漬け焼き。
あるいは、甘辛く煮る。

まぐろでも脂がありそうなところなら、酒としょうゆで、
ねぎま鍋がうまい。

かんぱちや、しまあじ、だと、そのまま塩焼き。

あらは、もう一つ、汁にする、というのもある。

塩味だけで、潮汁。
味噌を入れて味噌汁。
(そう高級でない鮨やなどでよく出るかもしれぬ。)

鮭なら、味噌と酒粕を半々にして、
粕汁にしても、うまい。

鰤など、脂が強かったり、生ぐさかったりする魚の場合は
塩味だけの汁(つゆ)では食べられないので、
味噌や酒粕を入れるということになる。

鯛であれば潮汁は最高であるが、かんぱち、しまあじなどは、
脂が強くとも生ぐさくならないので塩味だけでも
十分にうまい。

以前はよく潮汁をしていたのだが、
なぜか最近は塩焼きにすることが多かった。
今日はちょっと気分を変えてみようかと、いうことである。

帰宅。

魚を煮る場合、潮汁にしても、煮魚にしても、熱湯をかけて、
あるいは湯通しをして、水で洗う。
いわゆる霜降り、というやつである。

これはきれいにする、生ぐさくならないように、ということ
なのであろう。

血がついていたり、煮た場合あくが出るから。

今日はあえて、水洗いだけで、霜降りにはしない、
ということを考えてみた。

一つには、血などついておらずきれいな、あらである、ということ。
もう一つは、先ほどから書いている通り、かんぱちであれば、
そう生ぐさくならないだろう、ということ。

鍋に水を張って、洗っただけのあらを入れる。

あらは、ハラスといわゆる縁側の部分。

大きな魚だったのであろう、縁側も幅だけで3cmくらいはある。
(むろん養殖もの。)

強火で沸騰させ、中火。

あくが出てくるので、あく取りで丹念にすくう。

弱火まで落とさなかったのは、より強めに煮出したい
ということではある。

10分程度煮出して、終了。

塩は鍋の方ではなく器の方に入れる。

鍋の方は、後から味噌を入れて味噌汁にしてもよいかと
思ったからである。

薬味にねぎを細く切って、入れる。

これだけ。


やっぱり、ビール。

やはり、これは、うまい。

汁(つゆ)もうまいが、魚もうまい。

よくできました◎。

毎度書いているが、汁(つゆ)で酒を呑む、と、
いうのは、あり、で、ある。





 


断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2013 9月 |

2014 10月 |





BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2014