断腸亭料理日記2014

蕎麦・室町砂場

6月11日(水)夜

今日は朝から大阪出張。

6時すぎ、東京駅まで戻ってきた。

大阪も曇ってはいたが、雨は降らず、
蒸し暑かった。

三島あたりからであったか、強い雨。
天気予報通りだが、東京も雨。

なにを食べようか、考えてきたのだが、
久しぶりに日本橋室町の[砂場]はどうかと考えた。

日本橋室町にある蕎麦やの[砂場]は明治2年の創業。
池波レシピでもある。

日本橋室町というのは、最寄は神田駅であろうが、
東京駅からもそう遠くはない。

新幹線を降りて、日本橋口の方に出てくると
案の定、強い雨。

傘もないのでそこにあったコンビニで傘を買い、
雨の余りかからぬJRの高架下を歩く。

新常盤橋を渡り、外濠通りの交差点をすぎ、
左に常盤小学校。

雨は強い。
街路樹の葉から時折大粒の雨が傘にあたって大きな音がする。

三井第二別館があり、近三ビル。
近三ビルは、きれいには見えるが、昭和6年竣工の
東京都選定歴史的建造物。

砂場はこの脇を入る。

しばらく行って左側。

店の前に柳の木。
傘は差していたがズボンは濡れてしまった。

暖簾を分けて入る。

いらっしゃいまし〜、の声。

この声もよい。

これだけで、この店の中の空気と流れる時間が
ぜいたくなものになる。

この時刻、にぎわっているが、空席もある。

案内された二人席に座る。

瓶ビールをもらう。

さて、肴はなにがよかろう。

品書きを見る。

腹も減っている。
穴子の天ぷらをもらおうか。

それから、あさり、というのがあるが、
これはなんであろう。

お姐さんに聞いてみると、時雨煮、とのこと。
もらってみる。

ビールがくる。

お通しは細く切った昆布。

あさりもきた。


味は比較的薄めであろう。
なかなかうまい。

穴子の天ぷらもきた。


天つゆと、塩も。

添えられているのスダチであろうか。
絞って、天つゆにひたし、かぶりつく。

この穴子は身が厚くなかなか大きい。

最近、自分で買って煮穴子を作っているので
このくらいの大きさの穴子一本の今の値段がわかってしまうのは
ちょっと興ざめ、ではある。

さて。

蕎麦はなにがよかろう。

ここは天ざるといっているが、
つゆに小さなかき揚げを浸したざるそば、
がある。

それから、比較的よく食べるのは三色そば。
おろしのぶっかけだが、うまい。

今日は違うものをと考えて、涼味とろとろそばというもの。
聞くと、つけとろのようで、頼んでみる。

きた。


ガラスの器にとろろ。上には、そばの実であろうか、それから
おくら。

お姐さんが、よく混ぜて下さいといっていた。

薬味にはわさびと生海苔、梅肉も添えられている。

混ぜて、そばをつけて、手繰る。

ここのそばは、なかなか腰が強い。

ん!。

このつゆ、しょうゆではない、塩だ。
むろん、出汁なのであろうが。

ジュンサイも入っていて、なかなか乙。

が、、、。

とろろと蕎麦にはしょうゆと決まっていて、
なんとなく、物足りないような気もするが、
まあ、こういうものなのであろう。

ご馳走様でした。

勘定をして、出る。

雨も小降りになった。

柳という木は、やはり、雨に似合う。





室町砂場
中央区日本橋室町4-1-13
03-3241-4038






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