断腸亭料理日記2020

赤酢の酢飯で〆鯵のにぎり鮨 その1

11月21日(土)〜

さて。

また、鯵、で、ある。

先日、鯵のアヒージョを書いた。

これは浅草ロックスの西友で売っている
三枚におろした生の鯵。

スーパーで三枚におろした鯵、あるいは開いた鯵、
なんというものは、あまり置いていない。

あくまで私の推測であるが、西友では最初は丸のまま売って、
翌日以降(?)、おろしたり、開いたりして、
売っていると思っている。
もともと西友は安いが、四枚、二匹分200円ちょい。
さばいてあっても値段的にはあまり変わっていないよう。

頭を落として開いたものはそのままフライにできるし
安くて便利なものである。

で、その三枚にきれいにおろしたもの、で、ある。

このままでは、さすがに刺身では食べられない。
やはり、多少なまぐさい。

そこで、塩でなん度か洗う。
これで、いける場合もある。
フライなどであれば、これで十分。

先日のアヒージョは、塩をして1〜2時間置いて、
さらに、塩抜き、水に漬けて、同じ時間。
これで、ほぼにおいはなくなった。
これを使ったのである。
加熱するものでも、においはないに越したことはない。

この時に、思いついたのだが、この一度塩をして
比較的長時間置いて、さらに塩抜きをしたものを
酢に漬けるとどうなるか、で、ある。

見た目には、表面はちょっと「鯵の開き」のよう。
よい感じに〆られるように思えたのである。

今回、書くつもりではなかったので、初段階は
写真はない。

買ってきた生の鯵の三枚を、塩洗い数回、
その後、強めに塩をして2〜3時間。
これを水洗い、そのまま真水に付けて、2〜3時間。

それぞれ、なんということはない。
途中の様子を見るのも忘れて、ただ放っておいただけ、
ではある。

これを、あげて水分をよく拭き取ったもの。
ここから、いい感じなので、写真を撮った。

においもなくなり、生とも多少違う様子。
多少白っぽい、というのであろうか。
もちろん、においも抜けている。

これを、透明な穀物酢100%に漬ける。

一晩(6〜7時間)。

翌朝。

ほぼ真っ白。
見た目には、酢が入り、きっちり〆っている様子。

中心まで入っているのかは、この時点では
まだわからない。

ともあれ。
これであれば、にぎりの鮨にできそうである。
やってみよう。

ペーパータオルに包んでラップはせず冷蔵庫へ。

食べるのは夜、というのもあるが、気持ち水分が抜け
乾いた方がにぎりの鮨にはよいだろうと、考えたから。

夕方。

こんな感じ。

どんな水分量が最適なのか、よくわからぬが、
まあ、そこそこよさそうではなかろうか。
少し水分は抜けたが、しっとりしている。

きっちり〆た鯵。

湘南、大船の駅弁、大船軒の「鯵の押寿し」

をご存知であろうか。
最近は東京でも色々なところで売っているので
ご存知、食べたことがある方も多いかもしれぬ。

私は、昔から好きで見かけると買っていた。

この鯵、かなりきっちり〆てあるのである。
酸っぱい。

昔の感じ。
今、鮨やでも鯵をここまで〆ることはまずない。

これに近いものになった。

夕方、米を洗い、いつも通りカタメモードで
炊き始める。

飯台にも水を張って用意。

鯵は皮を引く。
だが、これ、なかなかのもの。

どういうことかというと、酢で皮が半ば
溶けているのである。
長時間漬けたせいであろう。
こんなことになるのである。

むきずらい。
爪でこするようにして取り、切っておく。

この切り方も、毎度書いているが、問題。
大きさが、トリモナオサズ、にぎり鮨の大きさ、
形になるのである。
気を付けなければいけない。
こんな感じに切ったのだが、どうであろうか。

斜めに切っているので、少し長め。


つづく

 

 

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