断腸亭料理日記2006  

断腸亭料理日記池波正太郎レシピ

断腸亭・鰹飯

7月22日(土)第二食

さて、土曜日。
今週の路麺は、自転車で人形町、そば好

さっぱりと、辛みおろし。
しゃっきりとした細いそばと、だしの濃いつゆが、うまい。

上野を回り、買い物。

吉池を覗いてみる。

釧路産の秋刀魚が出始めている。
依然として、鯵も安い。

中で、鰹が目に付いた。
1/4(半身のさらに半分)で、550円。
別段安くはないが、新鮮そうである。気仙沼。
もう戻り鰹、と、いえるのだろうか。

「とろ鰹だよ〜」、と、お兄さんが、叫んでいる。
目の前で、板さんであろうか、1本買っていく人がいた。

最近読んでいた、仕掛人・藤枝梅安。
梅安鰹飯、という章がある。(梅安最合傘)

仕事が片付き、彦さんが、鰹の半身を持ってくる。
刺身で食って、後は、『肩の肉を掻き取り、細かにして、
鰹飯にしよう』、『濃い目の汁(つゆ)』をかける、
という。

これをやってみよう、か。

1/4、腹側を買う。

帰宅し、少し、事務作業。

3時過ぎ、まずは、刺身から食おう。
皮は取り、薬味は、しょうがと、からしを用意。
鰹飯の出汁も取っておく。
鰹であるから、昆布がよかろう。鍋の水に浸しておく。

刺身。冷やで酒。


新しいのであろう。
スーパーのパック入りのものとは大違い。
脂はさほどでもないが、生臭みや、血の味もなく、うまい。
薬味は、からしの方が合っていた。

酒は一合ほどで、止めておき、鰹飯へいってみよう。
昆布を入れた鍋に火を入れ、煮立つ直前に昆布を上げる。
しょうゆ、酒で味を付けるが、『濃い目』とあるから、
しょうゆを強めにする。

鰹は尻尾の方を少し、蒸し、身をほぐす。

飯は冷や飯があったので、一度、湯を通し洗う。

ほぐした鰹を載せ、ねぎの微塵切りをまぶし、
汁をかける。


さほど手の込んだものではない。
まず、これは、原作のイメージと大きな違いは、なかろう。

汁をかけるとほんのりと、脂が浮いてくる。
なかなか、うまいが、まあ、びっくりするほどではない。
さっぱりとし、さらさらと食える。

断腸亭・鰹飯、で、ある。

梅安シリーズには、他にも食い物の名前が
章の名前になっているものがある。
例えば、梅安晦日蕎麦。
不思議なものである、章の名前になるだけで、
とてもうまそうに、見えるのは、池波マジックか。




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