断腸亭料理日記2008

断腸亭、中東ドバイへ行く その4


『断腸亭、中東ドバイへ行く』今日は4回目。

団体での市内観光から、めいめいの昼飯。
ここまでで、団体は終了。

ここから、旅行会社によって、それぞれの宿泊ホテルへ

送られる。

我々は、マディナ・ジュメイラ(アルカスール)というところ。




この写真に見覚えがないだろうか。
今、ドバイ、というと、よくこの建物の写真が出てくるので
ご記憶のある方もあるかもしれない。

これはバージュ・アル・アラブ(ブルジュ・アル・アラブ)というホテル。
今の、ドバイを代表するランドマークであろう。

ドバイの中心部から車で20〜30分ほどのところ。
高さ、321m、アラビア湾に作った人工島にある。
この高さは、エッフェル塔を上回り、世界一の高さの
ホテルを作りたかった、ということである。
(エッフェル塔より高い、というと、
331mの東京タワーを思い出す。)

経営は、現ドバイ首長がCEOを務める、という
ジュメイラ・インターナショナルというホテルチェーン。

中でもこのバージュ・アル・アラブ
「世界で最も高級で豪華なホテル」を標榜している。
あのホリエモンも、きていたとかいないとか、
うのちゃんがきたとか、、。
(金ならあるぞ!、か。)

そして、我々が泊まるマディナ・ジュメイラは、
その隣にあり、同じ、ジュメイラグループの経営。

マディナ・ジュメイラのWebサイトには


古代のドバイの街を蘇らせた一大アラビアン・リゾート。

古代のアラビアの砦を模し、豪華絢爛な装飾が施されたその姿は、

まさに富と伝統の見事な融合です。

お客様は、張り巡らされた水路を使って、

この複雑な都市のどこへでも行くことができます。

2つの豪華なデザイナーズホテル、中庭付きサマーハウス、

伝統的な青空市場(スーク)、スパ、・・・

Madinat Jumeirahは、世界一魅力的なリゾートであると言えるでしょう。


と、宣伝している。

すべての部屋が、メゾネット(二階続き)という
先のバージュ・アラブよりはむろん落ちようが、
やはり、なかなか、期待が持てる。

着いてみると。

は、はー、なるほど、で、ある。

「古代のアラビアの砦」なのかどうかはよくわからぬが、
エントランスからロビー、廊下、エレベーター、そして、
部屋の内装はむろんのこと、すべてアラビアンゴージャス。

(夜だが、エントランス)

(部屋)

(メインレストランの外)

(部屋からの夕日。全室、オーシャンビュー。海岸は西向きで、
毎日曇ることもないので、必ず、夕日が見える。)

(敷地内には、プール、その先には、プライベートビーチ。
さらに、テーマパークのように、人工のクリークが作られ、
舟で、いろいろなところへ送ってくれる。)

(ホテル内にはバギーもあり、別棟になっているレストランやら、
隣に立つ、先のバージュアラブ、その隣のジュメイラビーチホテル
などなど、広大な敷地内、どこへでも、送ってくれる。
また、行かなかったが、敷地内にはワイルド・ワディという
巨大なウォータースライダーのある遊園地まである。)


そんなこんな、このマディナ・ジュメイラに七日間、
ほぼずっと、レストランでビールを呑み、飯を食い、
プールやビーチに寝そべって過ごしたわけである。

その感想はというと、、、。

設備もさることながら、
ベルボーイ、チェックインから始まり、
レストラン、プール、ビーチ、コンシェルジュ、毎日の部屋のサービス、
最後のチェックアウトまで、トータルのホテル従業員のサービス、
これはなかなかなものであった。

海外のホテルでは、東洋人のヒガミ、こちらが気おされていたせい、
なのかもしれぬが、高級なところになればなるほど、
過去、扱いがわるい、馬鹿にしてるのか!?と、
思うことも、少なからずあった。
これは皆さんも同じような経験はあるのではなかろうか。

しかし、ここは、慇懃無礼でもなく、きちとんしていながら、
フレンドリー(これは見物にいった、バージュアラブでさえ)
頼んだことには笑顔で応え、レストランを含め、
不快な思いをすることは、ほとんどなかった。

さすが、世界一を目指している、だけのことはある、
というのが、正直な感想であった。

(プール。)


夜のバージュアラブ。これもベランダから。

もう一つ。
ここにはスーク(市場)がある。
前にも書いたが、スークとは、ドバイに古くからある、
市場のことだが、それを模した建物内にレストランやショップのある
モールが、ホテルと同じ敷地内にある。
このデザインもまた、ホテル同様。古いアラブ風。
そんなところに、スターバックスなどもある。

 



考えてみると、ここはテーマパーク、なのである。

なんのテーマパークかというと“ゴージャス”の。
セールスコピー通り、あなたも現代のアラブの王様になって、
ゆっくりとリゾートライフを送って下さいね、という。

建物、施設、その他のデザイン、サービスをする人々、
すべてが、あなた=アラブの王様、を迎えるために、
お洒落に、ゴージャスに、フレンドリーに、
また、ホスピタリティー溢れて作られている。
そして、それらが中途半端ではなく、そうとうに徹底している。
この徹底ぶりは他ではお目にかかれないレベルであろう。

なかでも、建物は建てればよいが、人はそうはいかない。

ドバイには南アジア、東南アジアなどからあり余る労働力が流れ込み、
石油同様に、人件費も安いのであろう。
しかし、それだけではここまではできない。

滞在中、レストランなどで始業前、従業員をピシッと立たせて
ミーティングをしているシーンを、なん回も見た。
こんなこともこのサービスを支えているのであろう。

そして。
アラブの石油成金の殿様→世界一のゴージャス→あなた、というコンセプト。
自分達のイメージを逆手に取ったともいえるモデルであろう。

これらは、ただのアラブの石油成金の殿様商売ではむろんなく、
ポイントを押さえ、そうとうに彼らは、ビジネスセンスがある人々
であることは、間違いなかろう。

まあ、ドバイをここまでの都市にしたことで、既にそんなことは
証明されていよう。それよりも、これからもっと彼らは伸びていく、
これも間違いないかもしれない。


P.S.
この楽しい、王様のリゾートも、前に書いた人工雪のスキー場と
本質的にはかわらない、ということも、頭の片隅にはあるのだが、、。




『断腸亭、中東ドバイへ行く』ここまでで、一段落であろうか。
これで終わってしまうと、料理日記にならないので、
明日は、食いもののこと。
(来週まで続きそう、、、。)



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