断腸亭料理日記2022
4157号
8月22日(月)夜
さて。
今日は内儀(かみ)さんの希望で
ご近所、浅草寿町のとんかつ[すぎ田]。
ちょっと久しぶり。
私はとんかつだが、内儀さんは
ここのロースソテーが好物。
夕方、一応TELを入れ、17時半。
10分前に出て、徒歩。
東に真っ直ぐ。
新堀通りを越えて、国際通り渡り右。
春日通りの交差点の手前。
入って、名乗り、カウンターの一番奥へ。
瓶ビール。
アサヒかサッポロ、とのこと。
代わったか。
サッポロはラガー、赤星というので
もらう。
お通しはいつものくらげ。
少し前からなのだが、出てくる箸が
ちょっと気になっている。主として、和食系の店。
なにかというと、割り箸である。
ここのものは、箸袋なし、割り箸ではなく割ってあるもので、
竹製のよう。白い紙の帯で留められている。
ちょっと興味深いので[すぎ田]から外れるが、
最近の箸を振り返ってみた。
箸そのものを撮ろうとしていないので、
なかなか適切なものが少ないのだが。
これは天ぷらの三筋[みやこし]。
これも箸袋なしだが、杉であろうか、わからぬが、
木目が見える。また、箸先1/3ほどが丸く削ってあり、
段差がある。また手元側が斜めに削られている。
これは[野田岩]。
名入りの箸袋入り。箸そのものがちょっと隠れてしまって
いるが、箸先は丸く削ってあるよう。だが[みやこし]のように
段差がない。手元側が同じように斜めに削ってあるが、
角度が[みやこし]よりもゆるい。
次は、浅草弁天山[美家古寿司]。
同様に名入りの箸袋入り。木目がきれいに
通っている。
箸先は[みやこし]のものに近く丸い削りがあり
段差がある。手元側の斜めの削りもかなり似ている。
もしかして、同じもの?。
もっと多くの例を見てみるとわかると思うのだが、
店毎に違っている。
木の種類、形、木目の見え方など、おそらく
かなりの種類がある。
ご近所合羽橋にもあるが、東京には、箸専門の
問屋さんがある。それも1〜2軒ではないよう。
各和食店はこのような箸専門の問屋さんから
入れているのであろう。それぞれの名入りの
箸袋の製作から、箸そのものも好みに応えられるように
かなりの種類を揃えているはず。オーダーにも
応じていそう。
東京の和食店の箸。ちょっとおもしろいテーマだと
思うのだが、箸問屋さんに取材でもしないとけないか。
閑話休題。
[すぎ田]であった。
注文はロースソテー、ロースかつ。
そして、海老フライ1本。
内儀さんと二人で、いつも通り。
ロースからきた。
この厚み、そして薄ピンクの色。
やはり、他にはなかなかないだろう。
そして、脂身をそこそこ残しているのも特徴
であろう。
肉のうま味と脂のうま味。
他と同様、塩で。
脂身部分はからし。
段々ダイナミックな盛り付けが加速している?。
微妙に皿の右側に偏っているのにお気付きで
あろうか。
海老フライ。
今日は1本2,000円ほどと最初にマスターが言っていた。
大きいのが入らなかったのか。
それでも十分大きいが。
むろんぷりぷり。
自家製であろうタルタル、玉子の半熟の黄身が、
見た目にもよいし、うまい。
内儀さんのロースソテー。
バターとウイスキー、そしてしょうゆ。
シンプルといえば、シンプルなのだが、
他にはない味であろう。
こってり。
かなり腹も一杯。
ご飯と豚汁はなしにしよう。
会計は、ビール2本で合計8,100円。
ご馳走様でした。
うまかった。
台東区寿 3-8-3
03-3844-5529
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