断腸亭料理日記2022

断腸亭流 沖縄おでん(?)

4132号

7月16日(土)

今日も涼しく、天気ももう一つ。
曇りで時に雨がパラパラ。

少し前に、豚足を大根と煮て沖縄料理の足ティビチにし、
その後、練り物を入れて沖縄おでん(?)にしてみた。

実際にほんものを食べたことがあるわけではないので
例によって正しいものになったかどうかは、謎、なのでは
あるのだが。

ともあれ、豚足はかなりとろとろになって、
コラーゲン、脂の出たつゆが残った。
これが沖縄おでんの肝ではないかと、ジッパー袋に
入れて凍らせておいた。

ここに練り物を入れて、もう一度沖縄おでん(?)を
やってみようかと考えたのである。

練り物は、上野松坂屋まできてみた。

ここには、日本橋[神茂]のものを置いている。

今日は[神茂]のものはそう数は多くはなかったが
他のメーカーのものも含めて、いくつか買ってきた。

帰宅。

これが前回のつゆを冷凍したもの。

先の玉子をゆでておく。

おでんには玉子は欠かせない。
そして、玉子は最も味が染みるのに時間がかかる。

固ゆでにし、冷やし、殻をむいておく。

凍ったつゆを解凍。

まだ未解凍の部分はあるが、玉子とともに鍋へ。

買ってきた練りもの。

つみれ。

小田原の山上というところのもの。

さつまあげ。

これは新潟の一正。

きくらげが入った白いさつま揚げ。

上品な感じ。
これは日本橋[神茂]。

焼き竹輪。

これは前回も入れたが[神茂]。

ちょっとつゆが少ないので、水を足し、煮立てる。
塩、しょうゆを加え、味の調整。

もともとこのつゆの味付けは、足ティビチのもの。
味付けは、濃口しょうゆと塩であった。

沖縄おでんの味付けは、どんなものなのか。
よくわからぬが、まあ、よいか。

材料全部を鍋へ。

味が染みた。

ビールを開けて、食う。

今日は涼しいが、沖縄おでんは、夏でもよいのでは
なかろうか。(むろん、冷房は聞いた部屋だが。)

くどいようだが、これが正しい沖縄おでん、かどうかは
保障の限りではない。豚足はここまで煮崩さない。
随分違うものになっている可能性は高いか。
だが、うまい。


これは、煮えた後の鍋。

こんな感じ。
豚足が煮崩れているのだが、コラーゲンと
脂でどろどろ。
冷えると煮凝り、完全に固まる。

このコラーゲンと脂が、焼き竹輪だったり、
さつま揚げなどの魚のすり身にからみ、
染み込んでいるのである。

これがちょっと、おでんらしからぬ状況に
なっていて、かなりクセになるのである。

どろどろつゆのおでんというと、静岡おでん
である。あれは牛すじが入り煮出していると
思うが、近かろう。

沖縄おでんのレシピを調べていると、やはり
沖縄らしく、昆布も入るが、鰹節の出汁も
入れるよう。今回は入れていないが。

この断腸亭流「沖縄おでん(?)」かなりよろしい。

東京おでんにしても、関西おでんにしても
日本のおでんで脂などでどろどろは、先の
静岡以外にはないのではなかろうか。
おそらく、おでんとしては別物。

基本すり身や豆腐系、野菜でどちらかといえば
さっぱり系。
練り物は基本さっぱりである。さつま揚げも煮て
油をつゆに出す。
これが、どろどろ脂で、煮込まれて別物に
生まれ変わっているのである。

おでん、おもしろい。
魚介類の練り物は、日本に限らず、韓国、中国から
タイなど東南アジアに広くある。
日本のおでんから広まったかどうかはよく調べていないが、
おでんに近いものは各国にあって、やはり屋台だったり
コンビニのスナックとして定着しているよう。
韓国のものはやはり辛いと聞いた気もするが、
各国それぞれ味はどんなものか。
ともあれ、なんだかおでんの可能性の広さというのか、
深さを感じたわけである。

 

 

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