断腸亭料理日記2022

あんこう鍋

4205号

11月7日(月)夜

さて、小伝馬町からの帰り。
いつもの吉池に寄ってみることにした。

なにかあてがあったわけではない。

と、見つけたのが、あんこう。

1パック、911円が半額になっている。
北海道産。

これは安かろう。

先日、神田須田町の[いせ源]へ行ったが

家であんこう鍋をしたことはおそらくない。
ちょっとやってみようか。

野菜がいる。地下にまわる。
なんであろう。[いせ源]のコピーを考えて、
うど?。
うどは春夏で、今はないか。
春菊、三つ葉、椎茸も。それから、白滝。
細いものがよいが、そうそうないので、ノーマルなもの。
それから、豆腐。焼き豆腐でもよいが、木綿にしてみよう。

帰宅。
これ。

ちょっとだが、肝も入っている。

肝は料理しておかねばならない。
いわゆるあん肝。
以前はよくやっていた

がこのところはご無沙汰。
今、中国産がよく売られていて安いのだが、
鮮度のせいか、えぐみのようなものが出て、
とても食べられない。なんの問題もないものも
あるのだが、料理してみないとわからない
のである。
国産ならおおむね大丈夫なのだが、格段に高い。

肝はまず、酒で洗う。

次に、しょうゆをまぶす。

これをアルミホイルで巻く。
味付けというほどのものではないが、こういうもの
なのである。

そして、蒸す。

小さいので蒸し器ではなく、小鍋。
小鉢を伏せて水に沈め、煮立てる。
ホイルで巻いた肝を小鉢の底にのせ、ふたをする。
蒸気が強く出る状態をキープし、
蒸し時間は20〜30分。

蒸し上がった。

あん肝の出来上がり。
見た目、よさそうである。

あんこうの身。

骨付きの身もあるが、皮もある。
あんこうは、捨てるところがなさそうである。

湯通しをする、のであろう。

ざるにのせ、

薬缶に熱湯をわかし、ふりかける。

上下をひっくり返し、もう一度熱湯をかける。
冷水できれいに洗う。

豆腐はレンジをかけようか。
温めて、水を抜く意図である。

が、失敗。
自動で加熱をしたのだが、途中で止めるつもりが
自動の最後まで、行ってしまった。
多少、スが入ってしまったよう。

ともあれ、皿へ。

春菊、三つ葉、あん肝、身、椎茸は包丁目を入れた。
白滝と豆腐。

土鍋につゆ。
つゆは、しょうゆ、酒、砂糖、桃屋のつゆ少々、水。
甘辛だが、鍋のつゆなので、気持ち薄め。
煮立てておく。

カセットコンロをお膳に用意し、ビールも
スタンバイ。

つゆを張った鍋に身すべて、白滝、豆腐、椎茸。

葉物は後。
身や白滝に味が染みてきたら、葉物、あん肝も。

よいかな。
ビールを開けて、食べる。

小皿に取る。

豆腐はまあ、煮てしまえば味は問題ない。
あん肝も上々。うまく火が通った。

あんこうというのは、不思議な魚かもしれぬ。
身の部分、他に似たような味の魚があったろうか。
白身であるが、口に入れるとちょっとサクッと
した噛み応え。
香りもほのかだが、独特のものがある。

皮、骨のまわり、鰭。
ぷにゅぷにゅのコラーゲン質。
うまいもんである。

これがこの値段。
めっけもの、であった。

 

 

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