断腸亭料理日記2015

北千住・居酒屋・大はし

12月3日(木)夜

今日は夕方、つくば。

7時すぎTXで帰ってきた。

このまま真っ直ぐ新御徒町まで帰るか、
はたまた、北千住、南千住、浅草で途中下車をするか。
迷いどころ、で、ある。

なんとなく、焼鳥で一杯やりたい、という心持ち
なのであるが、、。
この帰り道には、ピンとくる焼鳥やは、ない。

その上、よく考えみると、この季節、焼鳥でもなかろう。
やはり温かいもの。
おでん、煮込み、、そんなもの、か。

いや、やっぱり焼鳥は捨てがたい、、、。

TXにゆられながら、決まらずに、
つらつらとそんなことを考えていた。

お!。
北千住に着いた。

え〜い、降りるか。
とっさに、降りてしまった。

東武で栃木から帰ってきても、同じ北千住に着くのだが、
特急のせいか降りようという気にはならず、浅草まで
そのまま乗っていってしまう。

さて。
降りたはいいが、、、。

はて。
とりあえず西口の方に歩く。

立ち呑みの串揚げやといのもあるが、よし。
[大はし]をのぞいてみようか。

ご存知、北千住の名物居酒屋。

今まで、あまりにも有名なのであえてさけていた。
少し前に初めて入ってみたのだが、入ってみれば、
おそれることもなく、意外に居心地はよかった。

二階になっている西口駅前のテラスから降りて
路地を抜け、旧街道の商店街に出てくる。

北へ100mほどいった左側。

店前で待っていたらしき二人組が入ったところ。
硝子戸を開けて、続けて入ってみる。

奥にいたお父っつあんに一人と指を出す。
ちょっとまって、という身振り。

多少あいている席もありそうである。
硝子戸の前にある腰かけに座る。

と、待つほどのこともなく、お父っつあんが
声をかけてくれて、中のカウンター席へ。

前回はテーブル席であった。
初めてのカウンター。

カウンターに座ると視界が開ける。

カウンターの中は以前は調理場であったのかもしれぬが、
今はなにもないので、意外に広い。
お父っつあん達三人がいるだけ。
向かいの壁は透明な「キンミヤ」のボトルがズラッと
並んでいる。

お父っつあんが、すぐに、なんにします?
と聞いてくれる。

・・・早い。
あ、焼酎とレモン。

ウメじゃなくて?。

そう、ウメ割りがここでは主なのである。
薄赤い液体がフラスコのような瓶に入って
出てくる。

だが私は、レモンがよい。
ちょっと、お父っつあんに通じない。
用は、レモンハイにしたいのであるが、、、

レモンと炭酸。

と、わかってくれた。

それから、肉豆腐と肉の煮込み。
どちらも名物で同じ320円。

この前は肉豆腐をもらった。

鍋は、目の前にある。

あ?。
同じものである。

一つの鍋で、肉を煮込んでおり、そこに
豆腐も入れて煮込んでいる。つまり、肉豆腐に入る肉は
煮込みの肉と同じもの。豆腐が入るか入らないかの
違いなのであった。


あちゃ〜、同じものがきてしまった。
これは、聞き返しくれず、そのまま持ってきてくれた。

まあいい。
(慣れない客で、ご勘弁を。)

ここは肴の種類も豊富でうれしい。

壁の貼り紙を視て、牡蠣酢。


牡蠣酢というのは、今ではあまり聞かなくなっているが、
東京では古くからあった食べ方であると思われる。
明治の頃には、目黒川河口、品川あたりの東京湾で
盛んに牡蠣養殖が行なわれていたのである。

うまいもんである。

レモンがもう半分あるので、焼酎と炭酸をもう一杯。

肴ももう一品。
ここには揚げ物もあって、クリームコロッケ。


俵型。
アツアツの揚げ立て。

これも、ばかうま。

いい感じに酔っぱらった。
勘定をして、出る。

焼きとんや、焼鳥や、串揚げ、安い居酒屋はたくさんあるが、
こういう老舗の居酒屋というのが、私は一番居心地がよい。
なぜであろうか。




足立区千住3丁目46
03-3881-6050




断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5 |

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 |




BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2015