断腸亭料理日記2024

浅草千束通り・ふぐすっぽん・つち田

4523号

3月9日(土)夜

さて。

今日は、内儀さんの希望で、ふぐ、で、ある。

昨年暮れ、博多に食べに行った。

本場だと、どんなものか、と思って行ったのだが、
まあ、ふぐはふぐ。
大きな違いはないと感じた。
おそらく、東京で食べるふぐもあちらで獲れたもの
である可能性は多分にあろう。

ともあれ、今日は、浅草千束、
いつも行っている[つち田]。

予約をして、18時。
タクシーで向かう。

国際通りから、千束通り。
パチンコやの交差点で降りる。

[つち田]はその次の右に曲がる路地。

前に一度書いたが、この手前を反対側に入ると
吉原の西の端の通り、花園通りに出る。

これが明治以降の浅草から吉原への近道で
あったと思われる。

ともあれ。

小さな店。
入って名乗る。
奥へどうぞ、と。
二階もあるが、入った左側は厨房。
その脇の細い土間を抜けて、奥の座敷へ。
靴を脱いで、上がる。

掘りごたつ式の板の間。一番奥のお膳。
焼きとらふぐコース11,000円也を頼んでおいた。

瓶ビールをもらう。
ここは、アサヒかサッポロ。
サッポロ黒ラベルをもらう。

お通し。

二つ。
焼いた長芋と右側の小鉢は、
冬瓜の肉そぼろ餡かけ。

ふぐ刺しがきた。

これで、一人前。

刺身と火を通した皮とねぎ。
このねぎは、調べるとふぐねぎというよう。
見た目には芽ねぎと同じようだが、微妙に太い。
下関周辺でやはりふぐ刺し専用に栽培されているよう。

ふぐ刺しというのは、考えると不思議なものである。
白身だが、他に似たものはなかろう。
淡泊ではあるが、独特な歯応え。
これが値打ちであろう。

次はこれ。

から揚げ。
もしかすると、ふぐの食べ方でこれが最も
うまいかもしれぬ。

しょうゆ味が付けられ、ふぐ肉のうまみと
コリコリとした歯応え。

コース外だが、白子焼きももらった。

普通、白子といえば、東京では鱈だが、
ふぐの白子は極上にうまい。

こんがりと焦げ目が入り、塩、すだちを絞る。

ふぐやでは、やっぱり食べたいものである。

そして、焼きふぐ。

骨付きのところ。

これはよく焼いてくださいね、とお姐さん。
よく焼くと、骨離れがよくなる。

皿には薄い切り身。

昆布で〆てある。

焼けてきた。

刺身同様、ぽん酢しょうゆで。

最近、ふぐやでは、専ら鍋よりも焼き。

焼いた方が、ふぐはうまいのではなかろうか。

鍋だと、豆腐だったりねぎだったり、その他の
具材も食べられて腹にたまるが、もはや量は
いらない。

鍋はふぐの出汁が出てうまい、というが、私には
これはよくわからない。

ともあれ。

焼きふぐを食べ終えると、焼きふぐのコースでも、
別に雑炊がちゃんと出る。

お新香はちょっと古漬けだが、うまい。

デザート。

酒粕の、なんとか、といっていたのだが、
忘れてしまった。
ムースのような食感のもの。
黒いのは、あんこであったか。
それに、干し柿。

以上、ここまで。

会計は二人で、27060円也。

ご馳走様でした。

うまかった。

 


つち田

台東区浅草5-9-7
03-3875-1779

 

 

 

 

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